■情報を一旦遮断し、自然の中で自分と向き合う時間を作る

朝の河原や公園は人もまばらで気持ちがいい

 以来、毎朝ゆっくり朝食をとり、ウォーキングやサイクリングに出かけ、都内でも自然を感じられるロケーションでヨガやストレッチをするのが日課になった。まだ静かな朝の風を切って漕ぐサイクリングは最高で、車や人もまばらだからスイスイと目的地に到達できる。普段はパソコンの画面ばかりを見て仕事をしている私にとって、遠くの景色や緑を見ることができるだけでも、この早朝ワークアウトはかなりプラスに働いている。

 河原や公園など、自然豊かな目的地に着くと、体をゆっくりと動かす。太陽を浴びながらストレッチをしていると、だんだん頭が冴えてくるのがわかる。デバイスや溢れ出してくる情報を一旦遮断し、自分の存在だけに集中。そうすることで、自然と自分の内側を観察するようになり、今日なにをするか、なにをやりたいかが整理されていく。

 体にも良い変化が見られた。以前は64〜65kgだった体重は、今では常に57〜58kgをキープしている。ベルトの穴の位置もひとつ分小さく締められるほど、ウエストも引き締まった。体が軽くなったことで自転車の走行距離もだんだん伸び、毎朝10km近く走れば十分満足だったのが、最近はその倍の20km走行してもなんともない体力が身についた。

■仕事にも良い影響が出始めた

出勤前のサイクリング×チェアリングが日課になった

 ここ最近は、近くの河川敷に自転車で向かい、チェアリングをしながら読書をするのにハマっている。朝の静けさに身を委ね、虫や風が草木を揺らす音が耳に伝わり、ゆったりと心地よい時間を過ごすことができている。もしも家にいたら、SNSやニュースアプリを開いていた時間も、やることが本を読むことだけに制限されたことで、より集中して読書を堪能できるようになった。普段の数倍はスラスラと読めているのではないだろうか。

体力がついてきて、サイクリングがより楽しくなってきた

 驚きだったのは、朝活で身につけた習慣が、早速仕事でも効果を発揮し始めたこと。心と体がリラックスした状態で毎日仕事に向き合えるようになったことで、初めから集中力の高い状態で仕事に取り組めるようになったのだ。結果的に抱える業務が減っていき、定時でスパッと帰る機会も増えたことで、終業後の時間も充実している。

 忙しい毎日でも少しの工夫をするだけで、これだけ豊かな気持ちで過ごせるのだから、この生活リズムをやめられるはずがない。むしろ「もっと楽しめる方法があるのでは?」と、何気ない日常の中の可能性を模索してみるようになった。生き方を見直してみると、新たな発見が日常にもまだまだ眠っている気がしている。