険しい登山道を進み、山頂へ辿り着いたときの達成感が魅力の登山だが、登山口まで至る道のりも長く大変なことは多い。高速道路を出て、街中を抜け、登山口を目指して細く曲がりくねった山道に気をつけながら車を走らせる。「もっと簡単に行ける山はないだろうか?」 そんなことを思うこともあるだろう。
そんな方におすすめの山がある。長野県佐久市にある「平尾富士(ひらおふじ・標高1,155.8m)」だ。上信越自動車道・佐久平パーキングエリアから入れる佐久平ハイウェイオアシス「パラダ」に車を停めれば準備完了、すぐに登山へ行くことができる。しかも温泉施設なども併設されているので、下山後のケアまで完璧だ。
今回は、佐久平ハイウェイオアシス パラダから登れる平尾富士登山と、登山後の楽しみも紹介する。
■ハイウェイオアシスから直結! 平尾富士
平尾富士は長野県佐久市に位置する低山で、山頂まで続くハイキングコースが上信越自動車道に併設されている「佐久平ハイウェイオアシス パラダ」に直結している。上下線のパーキングエリアのどちらからでも入れるので、高速道路から出ることなく車を停めてそのまま登れる珍しい山だ。
大勢の人で賑わうハイウェイオアシスを離れ、ハイキングコースに一歩足を踏み入れるとアカマツや広葉樹の森が広がり、木漏れ日や木々の緑が美しい。ハイウェイオアシスからは「ファーブルの小径」より入り、「忍耐の小径」や「水辺の小径」など複数のコースが山頂まで続いている。なお、最短コースの「忍耐の小径」は約750m進んで約230m登る、登り応えのあるコースになっている。他のコースは「忍耐の小径」と比べると緩やかだが、山頂付近では急な部分もあるため、ペース配分には注意が必要だ。コース上には東屋やベンチが設置されているので、休憩しつつ自分のペースで楽しもう。
よく整備されたコースを歩くこと約1時間。森を抜けて山頂に立つと、北には浅間山、南に八ヶ岳、西に北アルプスとたくさんの名峰を一望できる。
高速道路上という立地なので、浅間山や八ヶ岳登山後の“おかわり登山”に立ち寄り、山頂から登った山々を眺めながら思い出を振り返るというのも楽しいひとときになるだろう。


