日本の国宝天守は、わずか5城(松本城、彦根城、姫路城、松江城、犬山城)。そのなかでも日本最古の木造天守を持つのが、犬山城だ。ロンドンブーツ1号2号の田村淳氏も多くのメディアでその魅力を発信し、犬山市初の観光特使にも任命された。他と比べ、小さな天守でありながら、人々を惹きつける魅力とは。

 今回は犬山城と、近年観光客で賑わいを見せる城下町、および地元では名を知られている奇妙なローカルスポット「桃太郎神社」を紹介する。

■名古屋市から電車で25分、犬山城の場所とは

城下から緩やかな坂を登り、5分ほどで到着する犬山城城門(撮影:すがぬま)
国宝指定書と昔の写真(撮影:すがぬま)

 愛知県の最北端、岐阜県との県境に位置する犬山市は、名古屋市から電車で乗り換えなしで約25分、名鉄犬山駅下車後、徒歩20分ほどで城下町に到着する。

 城下町を抜けた山の麓から天守までは、歩いて約10分ほどで到着。城門の前からは、その全容を拝むことができないが、城門を抜けてすぐ、目の前に白い天守が現れる。

■国宝・犬山城の内部

天守を入ってすぐ現れる、城の内部に積まれた石垣(撮影:すがぬま)
急な階段が続くため、登るのも一苦労の天守(撮影:すがぬま)
城の裏側には木曽川が流れる(撮影:すがぬま)
天守から見下ろした尾張地方の街並み(撮影:すがぬま)

 天守に入ってすぐ急勾配の階段があり、館内は薄暗く、足元も滑りやすいため、注意が必要だ。手すりや滑り止めなどの配慮もされているが、登るのも一苦労。歩くたびにきしむ床の音が、日本最古の木造天守の中にいる気持ちを高めてくれる。

 城内はさほど広くないが、中層階では、城主の部屋や戦で使用する仕掛けなどが紹介されている。そして、最上階からは二つの異なった景色が楽しめる。天守入口側には犬山市街をはじめとする尾張地方の街並みが、裏側では木曽三川の一つ、木曽川越しに岐阜の街並みが広がり、雄大な自然と人々の暮らしを一緒に体感できる。

●施設名 国宝犬山城

・住所 〒484-0082 愛知県犬山市犬山北古券65−2
・電話 0568-61-1711

・ホームページURL https://inuyama-castle.jp/
※営業日時、入場料はホームページよりご確認ください