ザックは登山靴、レインウェアと並んで「山での三種の神器」といわれるほど重要なアイテム。どんなザックを使うかによって体への負担やケガのリスクに影響する。

 しかし「ザックの適切な選び方がわからない」「見た目の好みで選んでいる」といった声も多いのが現状だ。

 本記事では、登山ショップスタッフの筆者が、登山初心者〜中級者向けに、ザック選びの基本的なチェックポイントを4つご紹介。ポイントをおさえて、適切なザックを選ぼう。

■ザックは、登山の重要な相棒

 必要なものを全て持ち運ぶためのザックは自分に合ったものを慎重に選ぶ必要がある。ザックが体にフィットしていれば10kg以上の荷物も快適に背負えるが、フィットしていないと荷物が重く感じてしまい疲労や転倒の危険がある。

 また、目的や荷物量に合っていないザックを使うと行動中のストレスになり、思いきり登山を楽しめないことも。ザックは登山中の負担やリスク、ストレスにダイレクトに影響するのだ。

■ザック選びのチェックポイント1:荷物に合った容量であるか

ザックには幅広い容量のものがある

 ザックは登山スタイルや荷物量によって適切な容量を選ぼう。 例えば、荷物が少ない日帰り登山でテント泊用の大型ザックを使うと、荷物がザックの中で揺れ、疲れにつながる。

一般的なおすすめ容量は、
・日帰り:20L〜30L程度
・1泊2日の山小屋泊:25L〜40L程度
・1泊2日のテント泊:40L〜60L程度

 なお、初めて購入する方には、30L前後のザックをおすすめしている。初心者向けの日帰り登山から、少しレベルアップした山小屋泊まで、汎用性が高いためだ。