アウトドア活動においてのリスクのひとつにあげられる「怪我」。どんなに気をつけていても、怪我をしてしまうことはある。そんな時に適切な処置ができれば、悪化させることなく、早い回復も望める。

 怪我にもいろいろな種類があるが、切り傷、擦過傷などの出血を伴う小さな外傷はうまく応急処置をしておけば治りも早い。そんな怪我の時に重宝するのが「モイストヒーリングパッド」だ。

■アウトドアで避けきれない! 切り傷や擦過傷とその応急処置

もし山で怪我をしてしまったら? まずは落ち着こう!

 怪我はその場ですぐには治らない。必要なことはそれ以上悪化させないために最善を尽くすことだ。落ち着いて、冷静に患部を観察。どのような処置が必要か? それらができるかを考える。できないようであれば、その状況でできうる最善を尽くす。

 出血を伴う場合、まずは汚れを落とす洗浄が大事。消毒液などよりも塩素の入った水道水が良いとされている。その後に止血。出血がある程度とまったら患部に保護パッドなどを当てておく。

怪我の洗浄には水道水がよい

■備えあれば憂いなし! しかし装備を減らしたときの最低限の用意とは?

 怪我などに備えるファーストエイドキット。これら救急用具は豊富にあればあるほど良い。しかし、救助隊でもない限り実際のアウトドアに豊富な救急用具を持ち歩いている人がどれだけいるだろうか?

 筆者は以前、スキーパトロールとして長く勤務していた経歴があるが、その場合は要請があってから現場に向うため、応急手当の為の救急用品は豊富にあった。現在は山岳ガイドとして活動しているが、ガイド業務で山に入る際はある程度厳選した救急用品を持って行く。そんな中でも特におすすめなのは、予め穴を空けておいたペットボトルキャップだ。

穴はたくさん空ければシャワーのようになるが、傷口の洗浄用ならひとつで十分。このほうが水圧を調整できて、水の節約にもなる

 予備の水をペットボトルに入れて常に持つように心がければ、いざという時の洗浄時にはキャップを変えるだけで良い。あとは傷を覆う保護パッドを持っていれば、ある程度の傷には対応できる。