■崩落地や鎖場には要注意

足場が細い鎖場が現れることも

 大台ヶ原から大杉谷の登山口へと抜けるコースは、大崩壊地や鎖場など危険を伴う道もいくつか現れる。なかには死亡事故が起きた道もあるため、軽い気持ちで行くのは禁物だ。

天候によっては濡れる可能性も高い

 特に雨の日は足場が滑りやすいため、十分に注意しながら進む必要がある。安全確保のためにも登山前には必ず登山届を提出し、下山後は下山届を提出しよう。

 雨量の多い大台ヶ原は急な天候の変化も起こりやすい。たとえ天気予報が終日晴れであっても、雨具は必ず持参しよう。崩落地での滑落や落石を防ぐためにも、登山道以外の滑りやすい道は避けることを意識したい。

 日帰りの通り抜けは体力的にも困難なため、最低でも山小屋での一泊がおすすめだ。日が沈むとあたりが真っ暗になるため、入念な事前準備とペース配分が求められる。休憩ごとに地図やアプリを使って残りの所要時間を確認しておくと安心だ。

 大杉谷登山センターのサイトに、コースの詳細や注意点が掲載されているので確認してみよう。

URL:https://www.oosugidani.jp/guide/

 さまざまな絶景を見せてくれる大台ヶ原。道中には山小屋をはじめとする休憩スポットもたくさんあるので、絶景を望みながら登山を楽しむことができる。

 今回紹介したルートは9時間以上の上級者ルートのため、気候や自分の体調とよく相談しながら、無理のないペースで大台ヶ原のさまざまな景色に会いに行こう。

●【MAP】大台ヶ原付近