■自分と地球を繋ぐ大切なロープワーク
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なお、ロープを結んで集中しているクライマーを邪魔しないよう注意が必要。これはクライマーの命綱のセッティングを妨げないためで、正しい結び方でセットしていなかったことが原因の死亡事故の実例もある。また、登る前は必ずバディチェック(相互確認)も重要だ。
筆者も何度も何度も挑戦し、きれいな結び目を目指した。このほかにも、自分で安全を確保する「セルフビレイ」をとるときに使用する「クローブヒッチ」などのレクチャーを受けた。
■いよいよ岩壁へチャレンジ
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準備を整え、ポイントへ移動。今回初体験の舞台となった小樽市の赤岩は、北海道においても最も古く岩登りが行われた場所で、ルートは100本以上、目の前には日本海のすばらしい景色が広がる。細い山道を移動し、最初のポイントへ到着。クライミングシューズに履き替え、岩壁の足をかける位置、手を置く位置のレクチャーを受け、いよいよスタート。
ガイドが登っていく姿を目に焼き付けイメージを膨らませていたが、実際に登ると全然うまくいかない。バランスを保ち、上へ上へと登っていくのが精一杯で、なかなかスムーズに体を運べない。それでも試行錯誤しながら、ようやく登頂。
短い距離ではあったが、なんとも言えない達成感に満ち溢れた。快晴の秋空の助けもあってか、とても気持ちがいい。たった1回でクライミングの虜になってしまったようだ。
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その後もポイントを変え、何度も登る。途中、「奥リス」と呼ばれる約15mはあろう岩塔にて、垂直の岩壁をロープで降りる「懸垂下降」にもチャレンジ。ここでは一つのミスが命を落とすことにも繋がりかねないため、必ず全員で用具のセッティング状態をチェックする。クライミングではこの「掛け声による、意思の相互確認」がとても大切で、この1アクションが生死を分けることもあるのだ。
懸垂下降でロープ一本に命を預けるのは不安があったが、実際やってみると意外とスムーズにできた。
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登りも回数を重ねるごと体の使い方に慣れ、景色を楽しむ余裕も出てきた。登頂後の眼下には、観光地の展望台や高台からでは決して見られない景色が広がる。まさに登った者だけが見られる特権だ。