あなたは、日本発祥のアウトドア「シャワークライミング」をご存じだろうか? 初夏から夏真っ盛りまでのまさに今からの季節。ハラハラ! ドキドキ! ワクワク! と日常生活では体の内側に眠っていた感情が湧き上がってくる体験を、この夏ぜひとも体感してみよう!

■日本発祥アウトドア「シャワークライミング」

注意しながら隊列を組んで川を登っていく(写真:manhattans999)

 日本発祥のアウトドア・スポーツ、シャワークライミング。簡単に言えば、山の岸壁を登るロッククライミングの渓谷版”沢登り”だ。同じ山の自然を相手に楽しむスポーツだが、その大きな違いは水の中を登っていくことにある。

 さらに、沢登りならではの自然のアクティビティが心を踊らせてくれる。滝壺(たきつぼ)へ飛び込んでみたり、滝を使った天然のスライダーだったり、ワクワクドキドキする自然のアトラクションに大人も子どもも心が踊ってしまう。

大人も感情を全身で表わしたくなる(写真提供:NPO法人湯来観光地域づくり公社)
一夏の最高の思い出になること間違いない(写真提供:NPO法人湯来観光地域づくり公社)

 シャワークライミングを楽しむスポットとして、広島市内から1時間程度で、温泉・川遊び・キャンプ等自然を愉しむことができ、”広島の奥座敷”と呼ばれる湯来町の「奥湯来シャワークライミング」がおすすめだ。

 清流・水内川(みのちがわ)の上流を登り、初級コース3時間と中級コース7時間と体力や熟練度に合わせてコースを選ぶことができる。

 初級コースは上流に登って歩き、途中急流を登ったり、深いところは泳いで渡ったりする。その後、ゴール地点の滝を登ったり、滝壺に飛び込んだり、天然ウォータースライダーで流れるといったスリル満点の体験が待っている。

 中級コースは初級コースよりさらに沢の奥地へと進み、神秘的な泉や20メートルの滝など、秘境感満載のゴール地点を目指す。

 同プログラムには近隣の湯来温泉の入浴券が付くので、シャワークライミング後の冷えた体を温め、疲れを癒すこともできて格別だ。

■初心者でも安全にシャワークライミングを楽しむことができるのか?

天候等によって表情を変える自然を侮ってはならない(写真:manhattans999)

 夏は毎年のように水難事故の悲しいニュースを耳にすることがある。自然を相手にするシャワークライミングも準備を怠れば、当然ながら危険度は増すだろう。安全にシャワークライミングを楽しむためには、やはり事前準備が重要だ。

 シャワークライミングのコースを熟知したガイドの同行に、安全に実施するためのオリエンテーション、身を守る装備品、そしてあなた自身のコンディション調整も大切。

 奥湯来シャワークライミングのガイドは水難救助の資格「SRT-1(スイフトウォーターレスキュー・テクニシャン・レベル1)」を取得しており、安心安全にシャワークライミングが行えるようしっかりサポートしてくれるだろう。

 それでも、相手は自然。川の増水や悪天候など危険が予測される場合は中止となるので、参加する前に問い合わせ・情報収集することが重要だ。