■うっかりにもほどがある

小屋では下げ荷の準備。荷物を上げたヘリに、帰りはゴミなどを下ろしてもらいます

 昨年も荷上げをしたはずだが、今回わたしは大きな勘違いをしていた。川根本町から山小屋まで、ヘリコプターで片道23分、往復で46分かかると思っていた。今となってはなぜそんなことを思っていたのかわからないけれど。私にはそういう思い込んでしまうところがある。

 今回は10便あるから、朝からやっても1日では終わらないよなぁ、なんて考えていたから、生鮮食品などの最後の買い物は明日しようと思っていた。なんてったって、いろいろ揃う島田市までは川根本町からは1時間もかかるのだ。

 迎えた荷上げ当日。ヘリコプター会社のアカギさんに「今日は16時くらいまでやりますかね?」なんて呑気に聞いたところ、「お昼前には終わりますよ〜」とにこやかに言われた。

 あれ。おかしいぞ……。私の質問を不思議に思ったアカギさん、「片道15分ですからね」とすかさず一言。

 えぇー! そうだったっけ?! 

 待機している仲間に急いで電話を入れる。上には小屋に入ってもらうスタッフの高橋くんと、友人3人が待ってくれていて、この荷物を4人で運ぶんだからえらいこっちゃ(1回で数百kg×10!)。当初は40分ほどの間で荷物を解けば良いと思っていたから、本当に申し訳ないことをした。

 荷物はヘリコプターでモッコに吊り下がってテント場に下ろされる。テント場のスペースは狭いから、届いた荷物をすぐにどかさないと、次の荷物を下ろすスペースがないのだ。また、ヘリコプターの風圧はすごいから、軽いものは平気で飛んでいってしまう。特に荷物を包んでいるブルーシートが飛んでしまうと、プロペラに絡まる可能性もあり、大きな事故に繋がりかねないので神経を使う。

 高橋くんはヘリの荷受けをした経験がなかったので、シーズン前に奥秩父にある金峰山小屋で荷受け修行をしてきた。しっかりと学んできたようなので安心感がある。

 みんな、頼むよ〜!