■生産量2位は茨城県、3位は栃木県

稲城市内の直売所は、このキャラクターが目印

 梨の栽培に向くのは、年間通して気候が温暖で、太陽の光をよく浴びることができる土地です。さらに、火山灰土などで水捌けの良い土地が栽培に適していると言われています。暑さにも寒さにも強い果実なので、全国で生産されてはいますが、これを踏まえると梨の生産量が多い県の予測が立てられるでしょう。

 第1位は千葉県。2位に茨城県、3位に栃木県と太平洋側の県が並びます。以下は僅差で長野県、福島県が続きます。(*令和4年農林水産統計より)

 都心近郊では、稲城市も梨の名産地として有名です。シーズン中は、市内の梨農園の直売所が賑わいます。午後には売り切れて早仕舞いする店も多いので、開店時間の10時前後を狙いましょう。

■美味しい梨の選び方

袋に入れて、丁寧に育てられる

 他の果物にも共通して言えることですが、形の良いまん丸のものを選びましょう。また、軸が太い個体は栄養をたっぷり吸収している証拠なので、見比べて軸がしっかりしたものを選ぶのも手です。

 また、梨は皮の近くとお尻側にいくほど、甘味が強い果実です。そのため、下側が少し平らでずっしりと重みを感じられるものを選ぶと良いでしょう。

■保管は冷蔵庫に入れず常温で

緑みが薄くなってきたら食べ頃
こちらは少々過熟気味

 桃などと同様に、梨も冷蔵庫に入れっぱなしにするとせっかくの風味が飛んでしまいます。食べる少し前に冷やすと良いでしょう。日の当たらない冷暗場で保管し、できるだけ早く食べるのが一番美味しい食べ方です。しばらく食べない場合は、新聞紙に包んで、ポリ袋に入れてから冷蔵庫に入れます。

 洋梨や桃と異なり、和梨は収穫後に追熟することはないので、できるだけ早く食べましょう。皮のザラザラがなくなってくると、梨が熟している証拠です。