■抉れるように削られた絶壁「地獄のぞき」

削り出された崖が「地獄のぞき」と呼ばれる名所(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 20分ほど舗装された道を山登りしていくと、垂直に削り出された崖が見える。さらに奥に行くと、切り出された石が一部だけ残り迫り出しているように見える「地獄のぞき」と呼ばれる鋸山の名所にたどり着く。

 この辺りの壁は垂直に石を削られ、山肌があらわになっている。鋸山の名前の由来ともなっている、「ギザギザしたノコギリ」の形をした山の一部が、こうした垂直の山肌で構成されている。

■かつての石切場跡にある巨大観音像

高さ30mにもなる百尺観音(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 山頂へ向かう道とは別の道を進むと、石切場の跡が見えてくる。​​採掘によって開かれた路が門のようになっており、人の手が加わっているとはいえ自然の素晴らしい景色に驚く。そしてこの石切場跡にあるのが、巨大な観音像だ。

 「百尺観音」と呼ばれ、サイズは約100尺=30m。多くの人の目を引き、目の前に立って写真撮影をする人も多い。目の前の広場は、掘削された跡が偶然にもホールのような作りになっていて声が反響するため、千葉県のソプラノ歌手などによるコンサートが開催されることもある。

 このほか1500体もの石像や日本最大の石製の大仏など、さまざまな風景を楽しむことができる鋸山。雄大な自然を体感しに、足を運んでみてはいかがだろうか?  

●鋸山 日本寺

・住所:千葉県安房郡鋸南町鋸山
・電話:0470-55-1103

・ホームページURL:http://www.nihonji.jp/keidai/
※営業日時はホームページよりご確認ください