●万が一の病気に備えるもの

マスクの予備や飲み慣れた常備薬は必ず持参しよう(撮影:おかだあきほ)

 経口常備薬は山小屋ではおろか、登山口近くのコンビニなどでもなかなか手に入らないため、家から持参しよう。胃腸が弱い人は胃薬、頭痛になりやすい人は鎮痛剤など、各自弱い部分に合わせて薬を選ぶ。筆者は登山前の山道で車酔いしやすく、高山で頭痛になりやすいため、酔い止めと鎮痛剤を必ず常備している。

 また、感染症対策のマスクも予備を必ず持参し、山小屋などに入る際は清潔なマスクを使用しよう。

●ギアやウェアのトラブルに備えて

ギアやウェアのトラブル対策も忘れずに(撮影:おかだあきほ)

 忘れてならないのが、ギアやウェアのトラブル対策グッズや道迷いを防ぐギア。筆者は、マルチツールナイフやコンパス、エマージェンシーシート、靴紐の予備、ライター、ダクトテープを常備。

 ダクトテープは、ライターに少量巻いておくことで軽量化している。数ヶ月前、同行者の靴底が剥がれてしまった際の応急処置として使用した経験がある。ハサミはテープを切ったり、食糧を開封する際にも便利なので常備しておきたい。

 楽しく、安全な登山をするために、自分の身を守ることは重要だ。ぜひ本記事を参考にして、自分に合ったファーストエイドキットを備えよう。