■雨の日だからこそ見られる特別な植物も

チングルマの綿毛も雨に濡れてしっとりしている
雨でしっとり濡れると白い花びらが透明になるサンカヨウ

 この日はガスが立ち込め、ときどき小雨がぱらつく天候だったが、そういうときこそ出会える生き物や植物がある。例えば、大きなカタツムリが葉っぱの上で活発に動いていたり、木々の葉についた水滴が小さな玉のようになっていたり。そしてこの日、なによりラッキーだったのが「サンカヨウ」という花を見つけられたこと。白い花びらが雨に濡れるとガラスのように透明になる不思議な植物で、雨の日だからこそ神秘的な姿を見ることができる。

■楠川まできたら折り返し

ビジターセンターから楠川は40分ほど。写真を撮りながらだともっと時間がかかる

 重なった岩の間から夏でもひんやりとした風が吹く「風穴」や、冬の雪の重みで枝がグネグネと曲がったダケカンバ、青紫のマツボックリが空に向かってついているオオシラビソなど、周囲をきょろきょろチェックしながら歩くといろんな自然を見つけられる。気になるものはどんどん写真に撮りながら、楠川に着いたらここが折り返し地点だ。来た道をも戻ってもいいし、ほかのルートを通ってビジターセンターに向かってもいい。

■パトロールの結果をレンジャーチーフへ報告

作成した日誌は持ち帰って栂池自然園の思い出に

 ビジターセンターに戻ったら、撮った写真の中から3枚選んでプリントする。それを「レンジャーパトロール日誌」に貼り付けて、どんな様子だったか報告メモを記入し、ビジターセンターにいるレンジャーチーフに提出だ。するとチーフがメモを書き込んでくれ、同時に顔写真入りの「レンジャー認定証」を手渡してくれる。これにてミッションは終了だ。

■ビジターセンターの屋内レジャーも楽しもう

自然を学べるだけではなく、アクティブに遊べる設備も豊富

 栂池自然園を訪れたなら、ぜひビジターセンターにも立ち寄っていきたい。植物や動物にまつわるクイズをタッチパネルで楽しむコーナーや、園内に設置されたライブカメラの映像を映した大型ディスプレイなど、館内をめぐりながら自然園のことをより深く知ることができる。また、自然園の自然を映し出したスペースでスラックラインを楽しんだり、ボルダリングを体験したりと、天候を問わずに遊べる設備も揃う。

 栂池自然園の風景を背景に入れて写真を撮れる「フォトスポット」では、撮影データをギャラリーにアップすれば、ホームページから画像をダウンロードできるようになるなど、ビジターセンター内には楽しい設備が満載だ。