スキー場のある山。「夏は一体どうなっているんだろう?」と疑問に思ったことはないですか? 冬の山を登る人なら夏の地形や状態も知っておきたいですね。ハイシーズンはパウダー天国となる新潟県の「六日町八海山スキー場」へ行ってきました。シーズンを通してロープウェーの営業を行なっており、四季折々の景色や植物を楽しむことができました。

■標高1,165mから涼みと絶景を!

展望デッキから南魚沼の夏を見下ろす

 六日町八海山スキー場といえば、標高差771mを約7分で上がるロープウェー。八海山の4合目付近、標高1,147mまで空中散歩を楽しむことができます。山頂駅に降りると南魚沼の町を見下ろせる展望デッキがありました。ベンチがあるのでゆっくり過ごすこともできます。夏は田んぼは稲が青々と大地を彩っています。麓よりも6℃近く涼しく、日陰にいると気持ちのいい風も吹いていました。

 テラスの正面に見える急斜面は、雪が積もればチャンピオンという上級コース。パウダーの日にはフカフカの笑顔にしてくれる斜面です。雪がないと怖いぐらい急だと感じますが、夏にゲレンデのコースを見るのも新鮮に感じますね。

 木道の階段を約5分ほど上がれば360度パノラマの展望台があります。天気の良い日には北アルプス、妙高山、日本海や佐渡島も見えるのです。展望台から見える八海山の山頂の八ッ峰も、正面に見える巻機山も圧巻です! 

高山植物を知るきっかけに!

可憐なピンクの花弁「ウラジロヨウラク」

 山頂駅では高山植物を観察することができます。ロープウェーを降りて右側のリフト降り場につながる斜面では、高山植物を愛でることができるように通路が整備されています。花の名前がわかるように工夫されていました。

 花や植物が咲くすぐそばに写真と名前が掲示されていたので、名前が分からなくても覚えるきっかけになると感じました。訪れた日に咲き誇っていたのはウラジロヨウラク。別名「ツリガネツツジ」とも呼ばれるツツジ科の植物です。小さな釣鐘のような花弁が鈴なりになっています。小さく可憐なのでいろんな角度から眺めては、シャッターを切っていました。

黄色の大きな花が存在を際立たせる「ニッコウキスゲ」

 黄色が鮮やかなニッコウキスゲも咲き始めです。ユリ科で朝に開花すると夕方にはしぼんでしまいます。1株に7つほど蕾をつけ1日に1つずつ開花します。これから膨らむ準備をしていましたよ。

 六日町八海山スキー場では4月下旬ごろから順番に様々な花が咲くので、訪れる時期によって自然の表情は変化します。高山植物は小粒で可憐な花が多く、じっくり眺めたり、写真を撮ることに夢中になれました。

小さな黄色の花も集まれば華やかに「ハナニガナ」