栃木県と福島県の県境に連なる那須火山帯、那須岳(なすだけ)。日本百名山としての那須岳は、茶臼岳(ちゃうすだけ)、朝日岳(あさひだけ)、三本槍岳(さんぼんやりだけ)を指すが、一般的には那須火山帯の西斜面、噴気孔から白煙を上げる活火山の主峰、茶臼岳を指す。
この標高1,915mの茶臼岳は、9合目までロープウェイが通っているため初心者でも登りやすい山として知られている。
那須岳は茶臼岳だけでなく、色んな登山ルートがあるので自分の体力に応じて朝日岳などにも足を延ばすことができ、ガレ場や岩場など火山を感じる荒々しい山の様相から高山植物を楽しむ稜線歩きなど、個性豊かなダイナミックな絶景を楽しむことができる。
今回はそんな那須岳登山の魅力を紹介しよう。
■ロープウェイを使って朝日岳、茶臼岳へ
那須岳は、ロープウェイが通っているため、山頂駅から30分強で茶臼岳の山頂に立つことができる。筆者は登りはロープウェイを使わず徒歩で標高を上げ、那須岳を構成する朝日岳と茶臼岳を周り、ロープウェイで下山する往復3時間強の登山を楽しんだので、ここではそのコースと景色を紹介する。
那須岳登山の玄関口は、東北道那須ICから約35分の場所にある那須ロープウェイ山麓駅の駐車場から歩いてすぐの場所にある那須岳登山口だ。那須岳の主峰茶臼岳には那須岳神社の社があるので、この登山口には鳥居が立っている。この鳥居をくぐって、いざ那須岳登山へ。