●81歳になる店長の森口さんとのお話
お会計後に森口さんとお話する機会に恵まれました。熊本出身の森口さんは今年で勤続41年になるとか。しっかりと丁寧に接客してくださいました(81歳です!)。森口さん曰く、「コシがないって言われるけどこれがほんとの博多うどん。(唇でも嚙み切れる麺は、)赤ちゃんの離乳食にも最適。」なるほど納得です。赤ちゃんからお年寄りまで誰にでも優しく寄り添ってくれる麺なのですね。
因幡うどんは特にお出汁にこだわっています。厳選された北海道羅臼産の天然昆布、長崎五島・島原産の煮干しいりこ、大分日田・原次郎左衛門の醤油、兵庫赤穂の塩など、使っている素材は創業時のまま。また、夏はさっぱり風、冬はややこってり風と混合割合や煮込み時間を調整することで季節に合った味を追求しています。
森口さんが裏手の扉を開けて、特別に厨房を見せてくれました。麺と一緒に大きな徳利が茹でられています。お出汁をお鍋で温めると蒸発してしまうけど、徳利に入れることでお出汁の味を一定に保つための工夫なんだそうです。これには驚きました!
因幡うどんは、戦後間もない1951年に因幡町(現在の天神一丁目付近)に第一号店を構えたところから始まりました。麺にもっちりとした弾力を出すために、足踏みをして捏ねているそう。踏みすぎるといい麺にならないので、その加減が難しいとのことです。
●因幡うどん 渡邊通店
住所:福岡市中央区渡辺通2-3-1
電話:092-711-0708
営業時間:平日11:00~21:00、土日祝11:00~20:00 ※店舗により異なります。
定休日:年始を除き無休
HP:https://inabaudon.com/
■移転後も大人気!「うどん平(たいら)」
さてお次は、博多駅から徒歩12分、住吉神社の南門から徒歩3分のところにある「うどん平」へ。平日のお昼12時台で満席、且つ3人組のサラリーマンが並んでいました。土日のお昼時は1時間待ちが当たり前という人気ぶりです。
●店内の様子
くの字のカウンターの中には4名のスタッフさんがテキパキと作業しています。見ていると、麺を切り落としたり茹でたりする方、一度茹でたうどんを水で締めている方、奥のフライヤーで天ぷらを揚げている方、どんぶりに麺とお出汁を入れて仕上げを行う方、といった感じです。カウンターの手前角には手動の製麺機があり、打ちたての麺をそのまま茹でて提供されています。因幡うどん同様、麺を茹でている寸胴鍋にとっくりを発見! やはりお出汁はこのように温めるのですね。