「天空の城」といえば、アニメの世界では『ラピュタ』が有名だが、兵庫県但馬地方の朝来市(あさごし)にある高台に望む竹田城もそう呼ばれる。石垣などが残る城跡で、霧の日に雲海の合間から顔をのぞかせる姿はまさに「天空の城」に相応しく、季節を問わず多くの観光客が訪れる。

 一方、但馬といえば和牛の最高峰「但馬牛」が全国的に認知されている。今回は見て、食べて、大満足の観光とグランピング、バーベキューのプランを紹介する。

■雲海から顔のぞく「日本のマチュピチュ」

雲海からのぞく天空の城と呼ばれる竹田城(写真提供:朝来市観光協会)

 竹田城は朝来市の人気観光スポットで「日本のマチュピチュ」とも呼ばれる。標高353mの「古城山(こじょうざん)」山頂に築かれた山城で、城跡を取り囲むように霧が発生することが多く、その景色が雲海に浮かぶように見えることから、天空の城と呼ばれるようになった。2006年に「日本100名城」に選定されて以降、観光名所として定着している。シンボリックなその遺構は、市内を見守るように毎晩ライトアップされ、神秘的な輝きを放つ。

 竹田城の景色の楽しみ方は大きく2つ。1つは40~60分かけて古城山を登り、実際に足を踏み入れるコース。もう1つは向かいにある「立雲峡(りつうんきょう)」の展望台まで30~40分かけて登り、天空の城を眺めるコースだ。

 いずれのコースも山頂までは車で行けないため、手段は徒歩となる。雲海は見られない日が多く、どうしても見たい人は事前に調べてから行くのがおすすめだ。「前日の日中と当日の早朝の気温の差が大きいこと」などの条件がそろえば霧が発生しやすく、晩秋のころは特に見られる日が多いという。

 朝来市のホームページ(http://www.city.asago.hyogo.jp/takeda/0000000332.html)に「雲海に運良く出会うための秘訣」が記載されているので、参考にしてもらいたい。