ラフティング・カヌー・カヤックなど、パドルを使って湖や川などでボートを漕ぐ、レジャーとして根強い人気のパドルスポーツ。しかし一部の愛好家を除いて、これらを趣味にしている人は決して多いとは言えない。その理由の一つとして、艇の持ち運びや安全面など、趣味にするには少々ハードルが高い点が挙げられる。そこで本記事では、そんなパドルスポーツ界の新たな風「パックラフト」を紹介する。コンパクトに畳めて、持ち運びも簡単、また操作もしやすい。パドルスポーツが身近に楽しめる時代の到来だ!

■パックラフトって何?

自分で漕ぐ楽しさと、川からしか見ることのできない景色に感動(写真:小松弘幸)

 パックラフトは折り畳める(パック)いかだ(ラフト)という意味。車ではアクセスできないような山奥の川へ行くために、ザックなどにくくりつけて携帯できるボートである。パックラフトは1人、または2人乗りで、左右とも漕げるダブルブレードのパドルを使用する。水面での安定性がよく、操作もしやすい。なにより重さは3〜5kg程度のものが多く、子どもでも楽々持つことができる軽さだ。

■ここに注目!「軽さ」と「コンパクト」

パドル、ボート共に収納した状態はとてもコンパクトで携行に最適(写真:小松弘幸)

 パドルスポーツを趣味にするうえで一番のネックとなるのが「艇の持ち運び」である。最軽量のカヤックでさえ重さは15kg程度あり、専用のキャリアやサイズの大きな車でないと運ぶことは難しい。しかし、重さ3kgでコンパクトなパックラフトは軽自動車でも簡単に複数のボートを運ぶことができる。常に車に積んでおいてもそれほど場所をとらないので、少しの空き時間を使って川や湖で遊べる手軽さも特徴だ。