■島前「知夫里島」|赤ハゲ山・赤壁展望台周辺牧草地を歩く

赤ハゲ山周辺の牧草地の中を歩く

 隠岐諸島の中で一番小さな「知夫里島」は人口約600人、牛が約600頭が住んでいる一島一村の島。本州に最も近く、隠岐の玄関口としても知られている。

 知夫里島で一番高い山「赤ハゲ山(325m)」は、フェリーから見てもどこにあるか一目瞭然で、穏やかな丘陵に牧草地が広がり、牛がのんびり歩いている。山頂までは車でも入れるが、牧歌的な風景を楽しみながら、ぶらぶら周辺散策がおすすめだ。

赤ハゲ山の散策路

 山頂は360度のパノラマの展望で、遠くの島根半島から島前・島後の島々を見渡せる。約600万年前に形成された島前カルデラの景色は見事である。筆者が訪問した春シーズンには、牧草地の山肌を薄紫色の野だいこん草が覆う自然美に魅了されてしまった。

赤ハゲ山の山肌を彩る野だいこん草

 赤ハゲ山から、国の天然記念物に指定されている名勝「赤壁展望台」まで歩くことができるが、柵のない崖横を通るので足元には注意が必要。赤壁は火山の噴火によって形成され、季節風や海に侵食された断崖絶壁で高さは50~200mにもなる。

カメラに収まらない大迫力の赤壁

 近くで見ると迫力があり圧巻の景色だが、夕陽を浴びると岩肌が「深紅」に輝き、さらにドラマティックな絶景が見られるそうだ!