キャンプブームに乗じて、コツコツ買い揃えたこだわりのギアでキャンプデビュー。張り切って迎えたキャンプ当日、少し飲みすぎて、後片付けをしないまま就寝。
翌朝、片付けていないはずのチェアやランタンなどの全てのキャンプギアがなくなっていた。そのとき、ハッと気づく。「もしかして... 盗まれた...」
残念なことだが、キャンプ場での盗難や高価なキャンプギアを妬んでの破損行為は存在する。本記事では、盗難や破損被害を回避するための対策方法を紹介する。
■キャンプ場での盗難や損壊事例
これは筆者だけの問題ではなく、残念ながら各地のキャンプ場で起こっている。昨年9月には北海道・石狩の新篠津村のキャンプ場で時価3万円ほどのクーラーボックスを盗んだとして、24歳の介護福祉士の男が逮捕されている。タープの下に置かれていたクーラーボックスを被害者家族が就寝したのちに犯行におよんだというもの。近年のキャンプブームに乗じて、キャンプ場での盗難事件が増えている実例の一つに過ぎない。
■キャンプ場での盗難や損壊が起こるシチュエーション
キャンプ場で盗難や損壊が発生しやすい時間帯は、「就寝後の真夜中」が多い。テント内でキャンパーが寝静まったころ、テント外に置きっぱなしのチェアやランタン、焚き火台などが盗まれてしまう。
また、テント設営後の買い出しや近隣施設の観光のため、サイトを留守にするときも注意が必要だ。「1〜2時間くらいなら、留守にしても大丈夫だろう」という甘い考えが命取りになる。出しっぱなしのギアの盗難やテントなどをカッターで切り付ける破損行為に遭った被害者も出ていることから、就寝時と留守は特に注意が必要。
■今日からできる防犯対策5選
ここからは、ひと手間加えるだけでできる、防犯対策を紹介する。誰でもできる簡単な対策をするかしないかで、被害を受けるリスクが大幅に変わってくるので、この機会に知識をつけておこう。
■近隣キャンパーとのあいさつと交流
まず、効果的なのは近隣キャンパーと交流しておくこと。キャンプ場で盗難事件があることなどを会話のネタにすることで、互いに意識が高まるのでよりリスクが低減される。
■テントに南京錠
テントの出入り口のチャック部分に鍵をつける。100均ショップにある南京錠でも十分。泥棒の盗難意欲を削ぐことができればOK。鍵の紛失が心配な方は、ダイヤルロック式の南京錠を使おう。
■靴をテントの前にそっと置く
テント内に人がいるかのように見せる方法。テント内でラジオなどを小さな音で鳴らしておくのも効果的だ。
■目隠しを掛けておく
キャンプギアをまとめて、ブランケットやグランドシートなどで覆って見えないようにしておくだけでも、盗まれるリスクは低減される。
■大事なものは車内へ
特に高価なキャンプギアは一度車に収納しておくと安全だ。オートキャンプ場ではない場合、運ぶのが面倒ではあるが、盗まれるリスクを考えると背に腹はかえられない。
■まとめ
キャンプ人口の増加とともに、残念ながらキャンプ場での被害も増加傾向にあるようだ。毎年ギアの盗難や損壊は少なからず存在する。「自分は大丈夫」と思っている人ほど隙が多く、被害の対象になりやすい。
キャンパー一人ひとりが少しでも防犯に対して意識をもつだけで、盗難や損壊事件は減るのかもしれない。