「ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピック」の正式種目となった、山岳スキー競技(SKIMO:スキーモ)。4月10日、今シーズン国内最終戦である「Happo Super Vertical Race」が開催された。本大会に参加した筆者が、自身の体験も含めて大会の模様をレポートする。

■距離4kmで標高差1,082mUP!  天下の白馬八方尾根をスキーで登る!

村内から見た八方尾根(中央手前に延びる尾根)は、まだまだ雪が残る

 スキーで滑るのでなく登るレース。しかも登ってゴール。滑りの要素が一切ない、そんな不思議な大会が「Happo Super Vertical Race」だ。

 今回で第8回となる(うち1回は新型コロナの影響で開催中止)本大会は、過去に滑走を含むコース設定で開催されたことも多かったが、ここ数年は「登りのみ」に特化して実施されている。

 舞台は、「白馬八方尾根スキー場(長野県白馬村)」。標高差1,000mを超えることで、長野オリンピックのダウンヒル競技の舞台にもなった、日本でも数少ないワールドクラスのスケールをもつ斜面である。

 この長大な八方尾根をスキーで登る。過去にも、標高差1,000mを登るコース設定がされたことはあったものの、天候や雪不足のため、当日にコースが短縮されてきた。今年は、冬の大雪のおかげでたっぷりの雪が残っており、さらに天気も快晴。ついに初めて1,000mを超える標高で実施された。

■さまざまな経歴を持つ選手が参戦!  バイアスロンのオリンピック選手も初参戦した

スタートラインに並ぶ選手。独特の緊張感と高揚感に包まれる瞬間だ

 山岳スキー競技は、ここ数年スカイランニングをはじめ、クロスカントリースキー、MTBなど、他競技で実績のある選手が参入し、盛り上がりを見せている。2026年の「ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピック」の正式種目となったことをきっかけに注目が集まり、選手層が厚くなってきているのかもしれない。

 雪山を舞台に行われるSKIMOは、雪質や天候などコンディションへの対応力が問われることも多く、単に体力だけが勝敗の要素ではない、おもしろいスポーツだ。ここ最近の日本のSKIMOレースでは、若手が体力面でベテランを追い詰める一方、ベテランが経験値でそれを抑えるという非常におもしろいレースが展開されている。

 今回の大会には、男子シニア48名、男子ジュニア7名、女子シニア11名の、全66名がエントリー。シニア女子部門には、バイアスロンのオリンピック選手がSKIMO初参戦した。