ようやく冬が明けて、快適に登山を楽しめる季節がやってきた。ポカポカ陽気の中、体を動かしたい衝動に駆られている人も多いだろう。

 そんな春シーズンの到来を機に、これから登山をはじめようと意気込んでいる方に向けて、登山ビギナーが最低限知っておきたい基本的な「登山マナー」を5つ紹介する。

 緑豊かな山地に恵まれた日本で、古くから育まれてきた登山文化を尊重し、安全・快適に登山を楽しもう!

■マナーその1 挨拶をする

挨拶をして登山者間で情報交換(写真:Mountain DC)

 山ではすれ違う人と「挨拶」をする文化がある。なぜ山の中でだけ挨拶するの?  と疑問に持つ人もいるだろうが、挨拶をすることで「相互認識」や「情報収集」に役立ち、不測の事態があったときに助け合うことができるのだ。

 例えば、これから歩く登山道の情報を一番知っているのは、山頂から降りてきたばかりの登山者であることは間違いない。先の登山道の土砂崩れや残雪、水場の状況など、最新の情報は彼らに聞くのが一番だ。

 万が一遭難してしまったときには、「挨拶」を交わした登山者からの口コミ(何時何分頃に〇〇ですれ違ったなど)が捜索に役に立つことも多い。

 知らない人への挨拶に抵抗がある人もいるかもしれないが、山では大事なマナーの一つ。積極的な挨拶を心がけよう。