岡山県東部・赤磐市にそびえる熊山。標高509mという手頃な標高で、さまざまな登山コースがあることから、県南部を代表する山歩きスポットとして地元の愛好者には知られている。もちろん、熊が出ることはない。
この山の特徴は、山上にあるピラミッドのような石積みの遺跡。こんな山奥に誰が、どのように築いたのか、決定的なことは分かっていない。
日ごとに暖かくなりつつある今日このごろ。今回は、いくつかある熊山の登山コースの中で、筆者おすすめのルートを紹介し、ミステリアスな遺跡の謎に迫ってみたい。
■絶景を楽しめる「弓削コース」
熊山へは、麓からいくつかのルートが整備されている。北麓のJR山陽線熊山駅からアプローチする「熊山コース」、南側のJR赤穂線香登(かがと)駅から登る「香登コース」などがある。
筆者おすすめは、絶景を堪能できる「弓削(ゆげ)コース」。熊山の西側を流れる吉井川付近から尾根に取り付き、山を目指す。ちなみに弓削とは、登山口の地名である。
鉄道の場合、JR山陽線万富(まんとみ)駅が最寄り駅。登山口まで約2kmは田園地帯を歩く。タコをかたどった滑り台のある公園、とうとうと流れる吉井川など、のどかな景色が続く。
●弓削コース登山口
住所:岡山市東区瀬戸町弓削