海釣りか、川・湖沼の釣りか。初心者が釣りを始めるとき、はっきりと違いがわからずどんな釣りから始めるべきか悩むこともあるだろう。

 今回は海釣り・淡水釣りのメリットとデメリットを挙げ、どちらから始めるべきかポイントも踏まえて解説していく。これから釣りを始めようと考えている方の検討材料になれば嬉しい。

■海釣りのメリット・デメリット

海は開放感を感じながら釣りができる

 海は魚種が豊富で食用にできる魚が多く生息している。釣るだけではなく食べる楽しみが多くあるといえるだろう。一方メンテナンスの必要性やターゲットが多いだけに道具も増えるといった面も忘れてはならない。以下で具体的に解説していく。

●海釣りのメリット

 海釣りは淡水の釣りと比較して食べられる魚が多い。投げ釣り(仕掛けを遠くに飛ばして釣る釣り方)ではキスやカレイ、サビキ釣り(餌で魚を寄せ集めサビキ針で釣る釣り方)ではアジやサバなど、釣れたときに持ち帰ることができる魚が多く釣れる。フグなど毒を持つ魚が釣れることもあるので、注意が必要だ。

 釣れる魚種の多さは大きな魅力である。例えば1年を通じて投げ釣りをすると、春〜秋はキス・ハゼ、夏〜秋にかけてはイシモチ、秋〜冬にかけてはカレイなど時期によって釣れる魚が変わってくる(全くこの通りではない。釣れる魚は地域によっても大きく変わる)。このように同じ釣り方でも、さまざまな魚に出会えるのもメリットの1つだろう。

 また、数釣りを楽しめる点も初心者にとってはありがたいポイントだ。船釣りのアジや防波堤からのサビキ釣りなど、多様な釣り方で数釣りを楽しめる可能性がある。

●海釣りのデメリット

 海釣りで使用した道具を放置しておくと、海水が原因となって錆びてしまうため、メンテナンスが必要になる。竿のガイド(釣り糸が通るパーツ)やルアー(疑似餌)の針など、釣行後は必ず海水を除去し、錆びないようにメンテナンスしなければならない。

 時間や潮位の影響を多く受けてしまうこともデメリットといえるだろう。潮が動いていない時間帯は魚が低活性になりやすく、釣れることが少ない。また、朝夕のマズメ時(日の出と日没の前後1時間程度のこと)に魚の活性が上がるといわれているなど、釣れる時間には一定の条件がある。釣れる可能性が高い時間を選ぶのであれば、時間や潮位を気にする必要がある。

 また、淡水の釣りと比較して道具が嵩張るので大荷物になる可能性がある。入念に準備をする場合、クーラーボックスや水汲みバケツ、バッカン(撒き餌や釣り道具を入れるアイテム)など釣り竿とリール以外にもさまざまな道具が必要になる。もちろん軽装でも釣りはできるが、多くの魚種を狙える分、気づけば大荷物になっていることもあるだろう。