●ダイソーの釣り具
100円均一でお馴染みのダイソー。日本国内に約3,300店、世界26の地域に約2,000店舗を展開しており、言わずと知れた100円ショップのパイオニアである。バブル崩壊以降には高額商品と謳う100円以上の商品も増え始め、ラインナップが急増。従来の生活必需品のほか、趣味関係のものやオリジナル商品も多く扱うようになっており、多くのファンを獲得している。
最近ではアウトドア関係の商品も数多く取り揃えており、中でもポケットナイフ、コンパクトテーブルやチェア、寝袋、ウォータージャグなどは売れ筋商品となっている。これらは実際のキャンプでも問題なく使えるクオリティに加え、その安さにファンが殺到しており、売り切れしている店舗が続出しているんだとか。
今回ご紹介するのは、ダイソーから出ている釣り竿とリールのセット。釣り具専門店の製品となると、竿、リールそれぞれ5万円以上する道具もある中、こちらはセットでわずか1000円(税別) と超破格。あまりの安さに見つけたら即買いする人も多く、なかなか手に入らないギアとしても知られている。
そこで今回はこちらの商品が価格に見合ったものなのか、はたまたただ安いだけの使えないものなのか、どういった釣りに合っているのかについて、実際に使用して検証してみたのでその結果について報告したい。
●商品概要
こちらは、ダイソーの「よく釣れる!釣具シリーズ 初心者でも気軽に楽しめる!コンパクトで持ち運びも楽々!釣り竿」。釣り竿とリールのセットで1000円(税別) で購入することができる激安釣り具だ。
竿の長さは約180cm。重さは122g。ガイドを伸ばしてゆく振り出し竿(テレスコピック)タイプで、コンパクトにたためるのがポイント。電車での遠征時やお子さん用の竿としても活躍してくれそうだ。カラーはブルーとシルバーは確認済み(他のカラーがあるかは未定)。主な材質はグラスファイバーというガラス繊維。こちらは安価な竿によく使用されている素材だが、アタリを弾きにくく、しなやかというメリットを持っている。しかし、現在主流のカーボン素材のものと比べて感度が悪く、重いというデメリットもある。その辺に目をつぶれば問題なく使える竿と言えそうだ。
一方のリールはおそらくプラスチック樹脂素材を使用したものを採用。重さは157gとまずまずの重量。耐久性はなさそうだが、きちんとした作りをしており、この値段で売っているのが信じられないくらい。リールを回転させているときに逆回転をさせると、やや遊びが多いのでそこは不満であるが、ライトフィッシングをする上ではそれほど影響力はないだろう。
それ以上に気になったのが、リールに巻かれている糸。説明書きによると、こちらはナイロンとのことなので普通に考えれば扱いやすそうだが、巻かれているものはゴワゴワした触り心地で、品質が良いとはいえなそうな感じ。さらに、リールの大きさの割に太い糸を120mも巻いているので、この長さと硬さの竿のことを考えると、とてもバランスが悪いように思えた。