■ブラシで擦るのはなぜ?

カーリングは運動量が多い競技

 カーリングには「スイーパー」と呼ばれる、ブラシのような道具「ブルーム」で氷を掃く役目の選手がいる。「スイーパー」はブラシで氷を擦ることで摩擦熱を起こしストーンをより滑りやすくするだけでなく、摩耗で氷の表面に局所的な傾斜を作り出し、ストーンの軌道に影響を与え、チームが意図した場所に導いているのだ。

 「スイーパー」による「スイーピング(氷を擦る動作)」は1試合あたりで、合計約2kmもの距離をスイープしていると言われている。カーリングは「氷上のチェス」と呼ばれるほど頭脳戦でもあり、選手のカロリー消費量は高い。平昌オリンピックで話題になった「もぐもぐタイム」は重要なエネルギー補給時間なのだ。

■実はストーンが曲がる理由がわかっていない

カーリングには未だに解明されていない謎がある

 カーリングのストーンには、競技名の由来でもある「曲がる」特性がある。その理由は進行方向に対してストーンの「前面と後面に摩擦力の差がある」ためであることが解明されている。そして、投げる選手はストーンのハンドルを使い回転をかけながら滑らせ、時計回りに回転させれば右に、半時計回りで左に曲がる。速度が早ければ直進性が上がり、遅ければ下がるというストーンの動きを利用し、狙った位置にストーンを滑らせている。

 しかし、なぜ前面と後面に差が生まれるのか、理由ははっきりと解明されていない。有力な論文は発表されている模様だが、さらに明らかになればカーリング競技の質がより向上することだろう。

 カーリングは興味深いポイントが数多くあり、仕組みだけではなく戦術的な面白さもあるため、観ていて飽きないスポーツだ。この記事を参考に知識を深め、ぜひ観戦してみてほしい。