今年の冬は寒く、日本各地の降雪の情報を目にする機会が増えたように感じる。これも四季がはっきりしている日本ならではの姿。せっかくなので冬の寒さを楽しもうと、日本観測史上最も寒い気温を記録した北海道旭川市に行ってきた(1902年1月25日に−41℃を観測。100年以上更新されていない)。

 寒さを活かしたアクティビティは、12月下旬から3月下旬の約4ヶ月間楽しめるので、ぜひ体験してみてほしい。

■霧氷が迎える旭川駅

霧氷で木々が氷の花を咲かせた、旭川駅の朝(写真提供:あさひかわ北彩都ガーデン)
霧氷で氷の花を咲かせた木

 旭川駅は北海道の中央、富良野市から車で約1時間、旭川空港から車で約30分の場所に位置する。駅のすぐ隣には忠別川が流れ、そこから霧(気嵐)が発生する。過冷却状態となった霧は、木に当たった衝撃で結晶化し、霧氷となる。木には氷の花が咲き、朝の旭川駅の利用者を出迎えてくれる。

 筆者が訪問した昼には−1℃まで気温が上がり、霧氷は溶けて無くなっていたが、北海道在住の筆者としては外で活動するのには気持ちがよかった。

■旭川駅集合、駅発で楽しめる「歩くスキー」

歩くスキーは駅構内でレンタルができ、目の前のコースで滑ることができる

 駅構内にある「北海道大雪地域アクティビティセンター」に行くと、歩くスキーやスノーシューの有料レンタル(1月上旬〜3月下旬降雪、融雪状況により変更あり)があり、それらを借りることができる。今回、歩くスキーに挑戦。駅構内を歩くスキーを持って移動するのも、日常と非日常が混ざり合い不思議な気分だ。

 駅自体が川沿いということもあり、コース沿いでは水鳥が羽休めをしている姿も見える。コースは全長約4.5㎞あり、途中でコース変更や引き返すこともできるので安心だ。コースの近くにはカフェもあり、歩くスキーの靴のまま利用できるので便利だ。フォトスポットや景色をゆっくり見られる椅子も設置しており、テイクアウトしたコーヒーを片手に腰掛け、そこから見える美しい大雪山系を眺め、とても贅沢な時間を過ごした。

コーヒーを飲みながらゆっくり大雪山系を望める椅子(写真提供:あさひかわ北彩都ガーデン)