■1日で巡る、西国三十三所 

第三番の「千手観音像」※損傷が大きく新しい石造に変わっている

 石山観音公園には、西国三十三所巡りにちなんだ三十三体の仏像も点在している。三十三番まですべてに番号が振られており、コース通りに歩けば順番に辿ることが可能だ。実際の西国三十三所巡りは、和歌山、大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、岐阜と2府5県およそ1000㎞に及ぶ道のりを巡礼しなければならない。石山観音公園は1時間ほどで三十三体の石仏を巡ることができるため、「1日で西国三十三所巡りが叶う」とも言われている。

 西国三十三所巡りにちなんだ石仏は、一部風化しているものも存在する。風化がひどいものは、大正・昭和初期に新しく作り直されているものもあるようだ。

■「馬の背」からは雄大な景色が望める

岩山の山頂である「馬の背」

 石山観音公園を歩き始めて約30分で岩山の頂上である巨石・馬の背に到着する。安濃(あのう)の平野を一望できる馬の背は、晴れた日は伊勢湾から知多半島まで望める絶景ポイントだ。馬の背には滑りやすい箇所もあるため、慎重に登るように。