愛媛県にある石鎚山(いしづちさん)は、1982mを誇る西日本最高峰の山とされている。西日本最高峰と聞くと「初心者には難しいのでは・・・」と考える人も多いかもしれないが、途中までロープウェイを使うことができるため初心者でも登ることができる。

 石鎚山は、日本古来の山岳信仰の盛んな7つの山である日本七霊山のひとつにも選ばれているため、信仰の山としても多くの登山者からの人気を博している。修験者と同じ道を辿って登山ができるのも人気のひとつだ。

 今回は、そんな石鎚山の歴史やロープウェイ登山について、さらには上級者向けの鎖場の紹介などを含めた魅力を紹介していく。

■1300年前に開かれた「石鎚山」

石鎚国定公園に指定されている

 石鎚山が開かれたのは今から1300年前。修験者の開山をきっかけに、山そのものを御神体とする山岳信仰の聖地となった。寂仙菩薩や弘法大師空海も厳しい修行を行っており、神仏習合として崇められるようになった歴史もある。

 国定公園に指定されている石鎚山は、山から見られる美しい景観も特徴のひとつだ。高山植物の可憐な姿や紅葉など、四季折々で違った表情を見ることができる。多くの修験者も、美しい自然や風景に癒されながら修行を励んだのではないだろうか。