隧道(ずいどう)という言葉を聞いたことがあるだろうか。

 意味は「トンネル」。トンネルという言葉が浸透するまでは一般的に「隧道」という言葉を用いていた。

 2車線の大きな隧道もあれば、人がやっとすれ違えるほど小さな隧道もある。隧道は手掘り、機械掘りにかかわらず、多大な労力を要するもので、工事を行った当時の人々の想いが具現化されたものである。どうしてここに隧道が開かれたのか、思いを巡らしながら探索すると感慨深い気持ちになる。

 この隧道巡りに最も適している乗り物、それが原付2種である。原付2種とは、排気量が50ccを超え125ccを下回るバイクを指す。

 原付2種が隧道巡りに適している理由は以下の3つ。

(1)小回りが効く
隧道は集落の中にひっそり隠れたように存在するものもある。細かい道をUターンを繰り返しながら探索するには車体の小さな原付2種がぴったりだ。

(2)車体が軽い
隧道は山中にあり、通行量が減ったため手入れが行き届いていない場合も。落石を踏み、倒れそうになることもあるので、車体を支えやすい原付が最適である。

(3)地元の人に話しかけやすい
地図やナビを頼りに隧道付近まで来ると、地元の人に道を聞いたほうが早いことが多い。原付ならば人を見つけてすぐ停車が可能なので、道を聞きやすい。

 さらにいうと原付2種でオフロード車両ならば多少の悪路も乗り越えて進むことができるので最も適した交通手段といえる。ただし、燃料タンクの小ささには注意が必要だ。

 全国各地に点在する隧道、その中でも変わった隧道を紹介する。