■ショートパンツをベースに組み立ててみる
ショートタイプのパンツは濡れても布地が肌にもたれづらく、海や川など水回りでの行動に好都合だ。だが、擦り傷、切り傷を負いやすく、寒い時もあるので、状況によって臨機応変に対応する。
■長短兼用のコンバーチブルタイプ
太もも付近のファスナーによって、ロングパンツとしてもショートパンツとしても使える1着2役の「コンバーチブル」と呼ばれるタイプ。はじめから、単なるショートパンツではなく、この手のものを選んでおけば、必要な時にはすぐにロングパンツに早変わり。肌を保護し、体温も保つことができる。
■ウインドパンツをプラス
防水性はないので雨具にはならないが、冷たい風を遮る役割を果たすウインドパンツ。その長所は、超薄手素材ゆえの軽さと収納時のコンパクトさだ。持ってきたことを忘れるほど軽く、邪魔にならない(モデルによっては100gを切るものも)。破れを気にしなければ、ヤブや岩場で肌を保護するのにも積極的に使える。
■タイツを重ねる
肌や体温のためには、タイツを重ね着するのも良い。ショートパンツを脱がないと足を入れられないのが点だが、裾がバタつかず、足元が見やすいうえに、足さばきは良好だ。穴が空きやすいが、無人地帯なら誰かに見られて恥ずかしい思いをすることはない。停滞時には、虫刺され防止にも役立つ。
■ゲイターで足を守る
膝から下を保護しつつ、シューズ内に異物が入り込むのを防ぐのがゲイターだ。写真のようにショートパンツに合わせるのは、山中での渡渉が多いニュージーランドでは人気のスタイル。同様に水を歩くことが多い我々にも適している。冷たい水に足元が濡れ続ける時は、保温性のあるネオプレーン素材のものを着用することもある。
『“無人地帯”の遊び方 人力移動と野営術』(グラフィック社刊)
第3章「計画と準備」より