■多少の無理な作業もこなせるパワー系「ガーバーグ」

フルタング仕様のモーラナイフのガーバーグ

 ほとんどのモーラナイフは、ナロータングという無理な力仕事には向かない仕様ですが、続いて紹介する「ガーバーグ」は先端からハンドルエンドまで一枚の鉄板で仕上げたフルタング構造を採用。身近な道具で表現すると、バールのように使えるナイフです。

 海外では、平気でバールのようにナイフを使います。多少無理な薪割りなどもこなせてしまう、パワー系のナイフです。欠点は少し重いのと、ステンレスモデルでは12C27よりもワンランク上の14C28N高級鋼材を多く使っているため、値段が高価です。

■オピネルの人気モデル「ナンバー8」

登山者の定番ナイフはフランスの「オピネル」

 続いてはフランスのオピネル。このブランドのポイントは、軽量でコンパクトに折り畳め、見た目もクラシックでおしゃれな点。写真は定番の「ナンバー8」で刃も薄くフラット。身近な道具で表現するとペティナイフ。もちろん調理に向いています。その他には紐を切ったり、木を削ったりするくらいならできますが、こちらも力仕事は不向き。欠点はハンドルが木製で、水を吸うと開きにくくなること。

※正式ではありませんが、ステンレスモデルは「モーラ」と同じ12C27ステンレスを使っていると思われます

■マルチツールの代名詞、ビクトリノックス

ナイフメインのマルチツールといえばスイス「ビクトリノックス」

 ナイフをメインに、ドライバーやコルクスクリューや栓抜きや缶切りなどが1つになったギアを「マルチツール」と呼びます。写真のモデル名は、スイスブランドのビクトリノックスが誇る人気モデル「ハントマン」。

 ビクトリノックスは、びっくりするくらい数多くのモデルが販売しています。その中から、自分の用途にあったモデルを探すのも楽しい作業です。欠点は調理で汚してしまうと、機能が多い分洗うのが大変なこと。また缶詰はプルトップになり、ワインもスクリューキャップが増えてきた昨今、使わない機能が増えてきたのも事実。

 そこで登場してきたのが、次に紹介するレザーマンです。

■プライヤーメインのマルチツール「レザーマン」

プライヤーメインのマルチツールといえばアメリカ「レザーマン」

 プライヤーは、キャンプだと何かと役に立ちます。焚き火関連の道具は長く使っていくと歪みや変形することが多いですが、このツールがあれば、その場で修理が可能です。

 最近のモデルは、小さくてもナイフもノコギリも使いやすくなっています。プライヤーは安定感を求めると重くなり、どうしても人力移動では持ちたくないくらいの重さになるのが欠点と言えます。