桜が舞い散り、雪国でも山麓の雪は消えて、高山に残った白い雪がまぶしい季節。すでにスキーシーズンを終了した人が大半だろうが、スキーの保管はどうしているだろうか? 雪上スポーツであるスキーは、オフシーズンには用具を使わない。シーズンの最後に使ったまま物置にしまうとどうなってしまうのか? エッジは錆びつき、滑走面は白く酸化して劣化する。そんな状態では、快適なスキー滑走は望めない。

 季節は巡り冬はまたやってくる。そのときに備えて大切なスキーは適切に保管しておきたい。では、どう保管しておけば良いのか、手順を説明していこう。

■まずはスキーの汚れを落とそう!

リムーバーを使ってスキーの汚れ落とし

 まずは、スキーの滑走面と表面の汚れ落とし。カラ拭きでも良いが、ワックスリムーバーなどを使うと油汚れや水垢なども落とせる。キレイな状態にして保管する事は基本中の基本だ。汚れのない雪の上を滑っているようでも、雪の中には様々な不純物が混ざっている。表面にこびり付いたしつこい水垢は、そのままオフシーズンを過ごすとなかなか取れなくなってしまう。ピカピカに磨いて新品状態の輝きを取り戻そう。丁寧に拭く事で傷の状態やスキーの消耗具合も確認できる。

 すでにエッジが錆びついている場合は、サンドペーパーなどで錆を落としておく。自分で手に負えないような傷がついている場合は、スキー専門のチューンナップショップなどに相談しよう。滑走面が深くえぐれて芯材が見えている場合などは要注意だ。もし消耗が激しく、買い換えが必要な場合も、汚れ落としのタイミングで分かっていれば、予算や心の準備もできるだろう。

■大切な滑走面の手入れ

エッジにワックスを生塗りして錆の予防

 シーズンオフの保管において、もっとも重要なのが滑走面の手入れだ。錆つきや酸化を防ぎ、スキーの滑走性能を損なうことなく、大事なスキーを長く、よい状態で使用することができる。そのためにはアイロンを使ったホットワクシングが有効だ。まず最初にエッジにワックスを擦り付けてコーティングする。サイドエッジ側はホットワックスをかけられないが、生塗りのコーティングである程度錆びつきを予防できる。

ホットワックスをかけて滑走面を酸化から守る

 続いて滑走面にホットワクシング。ワックスペーパーを使用することで、滑走面の焦げつきを防ぎ、なおかつ汚れも取ることができる。ワックスは滑走成分の入っていないベースワックスでも構わないが、次のシーズンに使用することを考え、シーズン初めの気温に合わせた滑走ワックスを塗っておいてもよいだろう。

■ビンディングはどうする?

ビンディングの取り付けネジに緩みがないかをチェック!

 ひと昔前のスキービンディングは保管時に開放値のバネを緩めていた。しかし、現在のビンディングは基本的にその必要はない。製品としてのビンディングの強度は、オフシーズンに緩めておかなければならないほど弱くない。むしろ開放値を緩めてしまう事で、次のシーズンインの際に締め忘れて怪我につながるリスクの方が高いと言える。やっておきたいのはスキーにビンディングを取り付けているビスが緩んでいないかどうかの確認だ。特に最近の軽量スキーなどは、使用によってビスが緩みやすい。保管時だけでなく、シーズン中も適度に確認しておきたい。

見た目はキレイでもけっこう汚れているもの

 以上の手間をかけてからスキーを保管することで、次のシーズンもベストな状態でスキーを楽しむことができるだろう。スキーは道具を使うスポーツ。楽しむためにも、上達するためにも、大切な道具は適切な状態で保管しておこう。