■一撃で釣れた大型ヤマメ、尺超え連発! 美渓で美形ヤマメが踊る!
フリー区間となった午後の釣り。止水のような水の停滞した広いプールの陰に目を凝らしていると、ポツンと1匹の大きなヤマメが浮いていました。まるで某アニメの「奇行種」です。こういう魚は“一撃”か、まったく釣れないかのどちらかのケースが多いです。
ちょうどバックも十分に取れる場所です。ロングキャストしたフライを、ふわりと魚の横に落としました。一撃でした! 重くて引き寄せるのも大変な大型ヤマメをなんとかなだめすかすように寄せてきました。
しかし、この日は尺サイズのネット、しかも浅いラバーネットだったために取り込んだはいいけど、何度もネットからポロリと溢れ落ちてしまいます。ちょうど岸際は足元も悪く、40cmを超えるヤマメはネットからはみ出しすぎて、シャッターを数枚切っただけで、勢いよく逃げ去っていきました。
その後、急に魚たち反応が良くなりました。フライを流しにくそうな、竿抜けてしていそうな場所では、立て続けにヤマメたちが躍り出てくれました。33cm、34cmと尺超え連発、しかもヒレの張った美しいヤマメたちは居着きのような姿でした。泳力にも優れ、先ほどの40cmオーバーよりもずっとスリリングなやり取りとなりました。20cmクラスのヤマメたちも午前中と打って変わったように気前よく水面を割ってくれ、大満足の一日となりました。
■簡単? それとも難しい? ビギナーにもおすすめできる場所
釣りは簡単すぎてもつまらないですが、難しすぎるととくにビギナーは困りますよね。毛ばり釣り専用区には魚たちは数多くいますが、どれだけ釣りやすいかはタイミング次第です。
ちょうど5月は雨が少なく水位はかなり低い状態が続いていました。当然魚たちは日に日に神経質になり警戒心を強めていきます。取材日もけっして簡単ではありませんでした。もし数を釣りたいのであれば違う場所に行った方がいいかもしれません。
あくまでも基本に忠実に。フライのチョイスはもちろんですが、リーダー・ティペットの長さや太さ、アプローチからプレゼンテーション。ドリフト、ピックアップなど細部に渡るまで細やかな気遣いができれば、飽きない程度には魚たちは飛び出してくれる感じでした。
例えばフォルスキャストなどでフライラインを魚の上を通過させると一気に警戒が強まり、場合によっては走られて(逃げられて)しまいます。人影を見ても逃げない魚たちも多くいますが、もう釣れません。釣りたいならサイトフィッシングも身を潜めて魚影を確認しなければなりません。言うなら「魚が先生」。筆者も含めて基本を再確認するのにちょうどいいくらいです。
しかし心配はいりません。毎日釣り場を見て回っている地元出身のスタッフの方の話によると、6月に入って程よく雨が降ると状況は一変、一気に魚たちが釣りやすくなるそうです。すぐ上流はダムで水量がコントロールされています。程よく雨が降った後の雨後の渓はしっとりとして風情があります。美渓で過ごす至福のひとときが今から楽しみです。