■普賢岳山頂で対峙する平成新山。溶岩ドームの迫力は想像以上

普賢岳山頂から望む平成新山。溶岩ドームの独特な形がよくわかる

 紅葉茶屋から山頂に近づくにつれて、足場は溶岩の岩場へと変わっていく。やがて標柱が見えてくると、安堵とともに達成感がこみ上げる。山頂に立つと、目の前には溶岩ドームが見え、先端がつんと尖った独特の形をしている。これが平成新山だ。

 現在は崩落の危険があるため立ち入ることはできないが、普賢岳から間近にその姿を望むことができる。レンズ越しでは小さく見えるが、実際に目にすると迫力がある。山頂からは、有明海を望むこともでき、風が心地よく、長く滞在していたくなる場所だ。

 下山では、あざみ谷を通るルートを利用した。緩やかな下りが続く樹林帯の中を進む。妙見神社の鳥居に出るルートで、ロープウェイ利用の観光客と合流するため、朝の静けさとは対照的なにぎわいも印象に残っている。

 国見岳手前の分岐から紅葉茶屋にかけて一部崩壊があり、現在は迂回路で通行可能となっている。現地の案内に従うとともに、噴火警戒レベルなどの最新情報を事前に確認しておきたい。

※2026年4月現在、普賢岳登山道は仁田峠から妙見岳経由・紅葉茶屋・普賢岳方面へは通行可能。ただし、あざみ谷から紅葉茶屋へ向かうルートは通行止めとなっている。最新情報は「雲仙お山の情報館」(unzenvc.com)で確認のこと。

■下山後は日帰り温泉でひと息

下山後に立ち寄った小地獄温泉館。硫黄の香りが広がる源泉かけ流しの湯が特徴だ

 下山後は、仁田峠から車でアクセスしやすい日帰り温泉に立ち寄るのもおすすめだ。筆者は小地獄(こじごく)温泉館へ立ち寄ったが、硫黄の香りが広がる中でゆっくりと源泉かけ流しの湯を堪能できた。歩いたあとの体をゆっくりと温めながら、登山の余韻に浸れるすてきな時間となった。

■コンパクトながら見どころ凝縮。普賢岳はこんな人におすすめ

 仁田峠から普賢岳へ向かうルートは、ミヤマキリシマの彩りと岩場の変化、そして山頂からの展望を楽しめるコースだ。なかでも、平成新山を間近に感じられる迫力は印象に残る。 妙見岳、国見岳を経て普賢岳へと進むルートは、それぞれのピークまでの距離が短く、コンパクトながら縦走のような歩きごたえを味わえる点も魅力のひとつだ。

 登山道の状況は変化しているものの、最新情報を確認しながら歩けば、日帰りでも充実した山行となる。景色と歩きごたえのバランスがよく、落ち着いて山を楽しみたい人にちょうどよいルートだ。ただし、国見岳直下に鎖場があるため、登山経験が十分あり、岩場歩きに不安のない方を対象としたコースといえるだろう。

 

●【MAP】普賢岳

【仁田峠から妙見岳経由・国見岳・普賢岳】所要時間
仁田峠登山口(0:00)妙見カルデラ展望所(0:45)→ 妙見岳神社(0:50)→ 分岐(1:00)→ 分岐(1:08)→ 国見岳(1:18)→ 分岐(1:28)→ 紅葉茶屋(1:45)→ 普賢岳(2:11)
歩行距離:約2.2km
累積標高差:登り 491m、下り 215m
合計所要時間:2時間11分

●小地獄温泉館

住所 〒854-0621  長崎県雲仙市小浜町雲仙500-1
電話 0957-73-3273

ホームページURL https://www.seiunso.jp/kojigoku/

※営業日時はホームページよりご確認ください

●雲仙お山の情報館

住所 〒854-0621  長崎県雲仙市小浜町雲仙320
電話 0957-73-3636

ホームページURL https://unzenvc.com/index.html

※営業日時はホームページよりご確認ください