長野県伊那市の戸台パークと、南アルプス・北沢峠を結ぶ林道バス「南アルプスクイーンライン」が、2026年の登山シーズンは平日早朝便を増便して運行する。
今シーズンの運行内容や変更点、その背景を紹介する。
◼️昨年度の利用者数は過去最多を記録
北沢峠は、南アルプス北部を代表する登山口のひとつ。日本百名山の甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳などへの拠点となることもあり、夏山シーズンには登山客が集中しやすいスポットだ。
バスを運行する伊那市によると、昨年度の利用者数は6万3662人で過去最多を更新した。山梨県側の林道が通行止めとなっている影響が続く中、アクセスが長野県側に一本化されていることや、好天の日が多かったことが利用増につながったとみられる。
◼️平日早朝便を増便し、利用分散を狙う
昨年までは早朝便を8月末まで運行していたが、9月、10月は早朝便のある土日や連休に利用者が集中し、混雑しやすいことが課題となっていた。そこで、今シーズンは混雑緩和を目的に、7月上旬から10月中旬にかけての平日早朝便を1日5便体制に拡充する。
登山者が集中しやすい早朝時間帯の輸送力を強化し、土日中心の利用から平日へ混雑の分散を図る狙いがある。
一方で、運行期間は昨年までより短く見直される。これまでは山小屋の営業終了後も運行していたが、今シーズンは山小屋の営業期間に合わせ、11月3日までとなった。
山岳環境の変化や日没時間の早まりを踏まえ、登山者の安全対策を優先した判断となった。