噴火のイメージを持つ人も多い雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ・標高1,359m)。だが、実際に訪れると、登山道を彩るミヤマキリシマのピンクと、山頂から目の前に迫る溶岩ドームの迫力が、想像とはまるで異なる景色を見せてくれる。
本記事では、初心者でも歩きやすく、ミヤマキリシマや平成新山の景色を楽しめる仁田峠(にたとうげ)から普賢岳へ向かうルートを、実体験をもとに紹介する。
■仁田峠は駐車場・ロープウェイ・売店が揃う充実した登山口
登山口となる仁田峠には、駐車場やロープウェイ乗り場、売店などの設備がある。標柱や案内標識が設置されており、登山口もわかりやすい。
なお、仁田峠循環道路には通行時間が設定されており、早朝や夜間はゲートが閉鎖される。早朝に出発する場合は手前の雲仙池ノ原園地駐車場を利用し、そこから約30分歩いて仁田峠へ向かうことになる。林の中を進む道は、ウォーミングアップにちょうどよい。
■ミヤマキリシマが彩る登山道
登山道はロープウェイの左側に位置している。歩き始めは比較的なだらかで、整備された道が続くが、進むにつれて土や岩が露出した登山道へと変わっていく。ミヤマキリシマが咲く時期は、足を止めたくなる場面も多く、登山道の脇に広がる花を楽しみながら進みたい。
■有明海と島原半島を見渡す。妙見岳展望所と分岐の選択肢
仁田峠から約45分ほど歩くと分岐に出る。右へ進むと妙見岳山頂展望所へ向かうルートとなっており、途中には妙見岳(みょうみだけ・標高1,333m)の標柱が立っている。ロープウェイの妙見岳駅ともつながっているため、体力に不安がある場合は、ここからスタートするのもよいだろう。
展望所からは有明海や島原半島を見渡すことができる。分岐に戻り左へ進むと妙見神社があるので、安全登山を祈願し、この先の国見岳方面へ向かおう。
■鎖場あり、岩場あり。国見岳直下で味わう縦走気分
妙見岳の分岐から約30分で国見岳山頂に着く。この区間は、比較的歩きやすい道が続く。ただし、国見岳直下には鎖場があり、岩場を登る場面もある。鎖や笹をつかみながら登るため、手袋があると安心だ。ほぼ直登となるため、ストックではなく、三点支持(手と足のうち必ず三点を岩に接触させて安定させる登り方)を意識して進みたい。
岩は比較的安定しているが、雨で濡れていると滑りやすくなるため注意が必要だ。不安がある場合は、国見岳には立ち寄らず、そのまま普賢岳へ向かう選択もある。天気や体力に応じて無理のない判断をしたい。