三重県と滋賀県の境にある御在所岳(ございしょだけ・標高1,212m)は、ロープウェイで気軽に山頂付近までアクセスできる一方で、登山としても楽しめるルートが複数ある山だ。また、合格祈願のスポットとして知られる地蔵岩をはじめ、奇岩や眺望に恵まれ、目にも楽しい山としても知られている。
登山ルートも整備されており、どのルートを選ぶか、また徒歩かロープウェイを使うかによって、歩きやすさや景色の感じ方は大きく変わる。
今回訪れたのは3月下旬。ロープウェイを使わずに、中級者向けルートとされる中登山道(中道・なかみち)から山頂を目指し、下山は初心者向けルートとされる裏登山道(裏道・うらみち)を歩いて御在所ロープウェイ湯の山温泉駅へ下山した。
筆者は関西地方の山を歩く機会が少なく、今回は御在所岳を何度も歩いた経験のある同行メンバーに、ルートの特徴などを教えてもらいながら歩いた。
本記事では、その体験をもとに、下山方法の選び方について感じたことをまとめていく。
■人気ルートの中道で山頂を目指す
登りに中道を選んだのは、奇岩や展望に恵まれた変化の多い人気ルートであり、黙々と登るよりも景色の変化を感じながら歩ける方が楽しめると考えたからだ。事前の計画から所要時間と体力的にも問題はないと判断し、きつければ下山はロープウェイを利用すればよいという考えもあった。
■5合目から先は大きな岩がゴロゴロ
登山口となる中登山道口までは車で向かった。湯の山温泉街を抜け、御在所ロープウェイの入口を過ぎた先の無料駐車場に車を停める。駐車場から、見上げる高さに岩肌の山とロープウェイが目に入った。そこから2分ほど歩くと中登山道口がある。
中登山道口をスタートし、序盤はやや傾斜のある道を進む。フラットな場所もあり、呼吸を整えながら歩くことができる。足元は花崗岩が混じる硬い道で、4合目あたりまでは歩きやすい道が続いた。
ロープウェイの下を通過し、奇岩を眺めながら進むと、5合目付近からは視界が開け、伊勢湾や四日市市の街並みが見渡せるようになる。風も抜け、気持ちが上がる区間だった。また、5合目を過ぎたあたりには、ロープウェイを見上げるように「イルカ岩」と呼ばれる奇岩も見られる。
徐々に岩場が増え、鎖やロープが設置された箇所も出てくる。いずれも補助的に使う程度で無理なく進めるが、白砂の斜面は滑りやすく、足元への注意は必要だ。
中道最大の難所といわれるのは6合目キレット。一瞬足が止まってしまうような高度感があったが、ぐらつくような岩や石は少なく、三点支持を意識すれば問題なく通過できた。
全体として危険な印象はないが、段差のある登りが続き、想像していた以上に体力を使うルートだった。