●大岩に願いを込めて! 石割神社参拝
階段を登り切ると、空気が一段と厳かに変わる。杉並木に囲まれた境内の奥に鎮座するのが石割神社である。ご神体は見上げるほど巨大な花崗岩で、中央に縦の亀裂が走る。割れ目の幅は大人一人がようやく通れるほどで、荷物は前に抱えるなど工夫が必要だ。
岩の左側から入り、時計回りに三度通り抜けると願いが叶うという伝承がある。身をかがめ、ひんやりとした岩肌に触れながら進む体験は想像以上に神秘的で、自然信仰の原点に触れる感覚を覚える。参拝を終えたら一息つき、これから始まる山頂への登りに備えて体力を整えたい。
●尾根では富士山の姿が!
神社の背後から本格的な登山道が始まる。ここからは土の道と木の根が交錯する自然道となり、傾斜も徐々に増していく。不規則な足場が続くため、歩幅を小さく保ち、重心を低く意識して進むのが安全である。やがて尾根筋に出ると風通しが良くなり、視界が一気に開ける。
振り返れば山中湖、前方には大きく構える富士山が姿を現す。疲労を忘れさせる景色だ。春は残雪の白と芽吹き始めた木々の淡い緑のコントラストが、季節の変化を感じさせる。
最後の急登を越えると標識の立つ山頂へ到達。登山口からおよそ1時間、短時間ながら登頂の満足度が高いコースだ。
●絶景の山頂! 富士山と山中湖の大展望
山頂は広くはないが開放感があり、富士山と山中湖を同時に望める特等席である。とりわけ春の冠雪した富士山は圧巻で、裾野まで広がる雄大な姿を真正面から堪能できる。ベンチも設置されており、休息をとりながら景色を楽しむには絶好のポイントだ。ただし、風が強い日もあるため、防寒対策は欠かさないようにしよう。
十分に展望を満喫した後は、往路を戻るのもいいが、周回コースを勧めたい。階段を下って引き返すと膝に負担がかかりやすく、特に湿った落ち葉や苔には注意が必要である。一方周回コースは石階段ではなく登山道でスタート地点まで戻ることができる。
●体力に余裕があれば大平山縦走もおすすめ!
体力に余裕があれば、平尾山から先の大平山へと続く縦走路を歩くのも一案である。尾根道は比較的なだらかで、終始富士山を横目に進める爽快なルートだ。
アップダウンはあるものの危険箇所は少なく、縦走入門としても適している。時間配分を考慮すれば、より充実した山行となる。信仰と絶景を一度に味わえる、満足度の高い山行になること間違いなしだ。
■下山後のお楽しみ! 絶景スポット&癒やしの温泉
下山後は周辺観光も楽しみたい。山中湖明神山パノラマ台は富士山と山中湖を一望できる代表的展望地で、車で気軽に立ち寄れる絶景スポットである。2025年にリニューアルされた展望台は広々として大変気持ちがいい。
また、登山の締めくくりには温泉! ということで「石割の湯」がおすすめだ。自然に囲まれた温泉施設で、歩き疲れた身体をゆったりと癒やせる。
登山と観光、温泉を一日で満喫でき、都心からのアクセスも良好。おすすめしない理由が見つからない石割山。ぜひ足を運んでほしい。