一年で最も日照時間の短い「冬至」が過ぎ、徐々に昼間の時間が長くなるとはいえ、1月はまだ日が短く、行程の長いハイキングは計画しづらい。さらに冬は低山であっても朝晩の冷え込みで凍結する箇所もあったりと、いつものペースよりは長く時間がかかることも考慮すべきだろう。
となると、アクセスがよく、また短時間で山頂までアプローチできる山が計画を立てやすい。今回は都心から山頂まで3時間半で行ける山を紹介する。
■石割山・山名の由来は祀られている「大岩」
石割山(いしわりやま)は山中湖の北部に位置し、山梨県南都留郡山中湖村と忍野村と都留市に隣接する標高1,412mの山だ。8合目に鎮座する石割神社には御神体の大岩が祀られており、真っ二つに割れていることが山名の由来となっているそうだ。
■登山口からいきなり難関! 403段の階段地獄!
石割神社の登山口から鳥居をくぐるとまず驚くのが階段だ。下からは終わりが見えないほど長く続く階段はなんと403段もあり、序盤から体力を要する。
一段一段の間隔は狭く、歩きやすくなってはいるが、それでも下半身にかかる負担は大きい。途中、ベンチもあるので、休みを入れながらゆっくりと歩こう。
階段を登りきったところにも東屋があり、ベンチで呼吸を整えてから進むといい。
■8合目に鎮座する「石割神社」 岩の間を3回通れば幸運が開ける
東屋から石割神社までは起伏の穏やかな登山道が続く。道幅も広く、危険な箇所もないのでゆっくりと樹林帯歩きを楽しめるだろう。
麓の登山口からおよそ45分、石割神社に到着する。神社にはベンチやテーブルが設置されており、御神体の大岩を見ながら休憩するといいだろう。
石割神社に設置されている説明によると、むかしから「古事記」にある「天の岩戸(あまのいわと)」の伝説の地とされている。大岩の割れ目は通れるようになっており、時計回りに3回通ると幸運が開かれると言い伝えられ、岩の割れ目に滴り落ちる湧き水は眼病や皮膚病に効く薬水として伝承されている。