■MADE IN JAPANの造形美にまずは感動
秋めいてきましたが、まだまだフィールドでは冷たい飲み物の確保が必要な気温が続きます。筆者がアウトドアですっかり手放せなくなっているのが真空断熱二重構造ケースの「ThermoShell (サーモシェル)SF01」です。今回は保冷力のテストなどの使い勝手をはじめ、多彩な拡張性についても紹介します。

ステンレススチール製の「サーモシェル」は、北アルプスの麓、長野県北安曇郡に本拠地を置く金属加工ブランドのSURFACE(サーフェス)が手がけたアイテム。1リットルサイズの広口ナルゲンが、パシーンとフィットするというスグレモノです。

ナルゲンといえば、漏れしらずの大型スクリューキャップをはじめ、マイナス20℃から100℃までカバーする耐熱性、そして丈夫さや手に入れやすい価格などで支持されるウォーターキャリーの代名詞でもあります。
屋外はもちろんデスクワークでの水分補給にもナルゲンを溺愛する筆者が「サーモシェル」に出会ったのは、2025年6月に開催された東京アウトドアショーのことです。

素材に0.3mmに圧延した薄いステンレススチール板を使うことで、本体のみで360gと軽量。180gのナルゲンと合わせても540gというわけで、超コンパクトアイスジャグとして考えればかなりの軽量っぷりとなっています。
軽く美しいだけでなく、携帯性を確保するため極限まで薄くすることで外寸を抑えているので、かさばらないのも好印象。保冷力が確保できた秘密は、真空層に薄い金属箔を入れているからなのだそうです。
真空二重といえどもキャップの部分は露出するため「軽いし嵩張らないから、布製保冷ケースよりマシならいいかな」程度の期待感で導入しましたが、想像を大きく上回る保冷力で、もはや手放せないギアに。
気になる価格は、本体とキャップがセットになったベーシックな「スタートセット」で16,500円。決して安くはありませんが、初夏から晩秋まで確実に冷えた飲み物を確保できる幸福感はプライスレスなのです。