近年のキャンプブームに乗り、一大ブームを巻き起こしたアルミ製の取手付き飯ごう「メスティン」。

 メスティンのオリジナルは、スウェーデン生まれの「トランギア」というブランドが、1970年代に生産を開始したものであることはご存知でしょうか。そのトランギアは、今年で創設から100周年を迎えます。

 これを記念して、なんと日本で100周年を記念するイベントの開催が決定しました。トランギアの100年の歩みからイベントの詳細までお伝えしましょう。

◼️家庭用のクックウェアブランドとしてスタート

トランギアというブランド名は、スウェーデンの村の名前が由来となっている

 トランギア社の創設は、1925年のこと。当初は家庭用クックウェアを生産していました。しかし、1930年代に入ってスウェーデンでは労働者の休日が増え始め、それに伴って高まったキャンプギアの需要に応えるべく、キャンプギアを手がけるブランドへと舵を切っていったそうです。

100周年を記念して販売されている、限定カラーのストームクッカー

 その後、50年代に入ると同社の誇る名作「ストームクッカー」が誕生します。ストームクッカーとは、いくつかのクッカーとアルコールバーナーが入れ子式に収納できるコンパクトなセットで、改良を続けながら誕生から70年以上を経た現在も販売を続けています。

アウトドアをしない層にも、すっかり浸透した感のあるメスティン。調理に必要な道具一式がスッキリ収まる

 そして、70年代にはメスティンが登場。熱伝導率の高いアルミ製なので、クッカー内部に熱が均等に伝わり、ふっくらとご飯が炊けること。そして純正のゴトクやアルコールバーナーなど、調理に必要なギアを収納してコンパクトに持ち運べることから、キャンプギアの大定番となりました。