■びしょ濡れ、ベタベタ、スマホが熱暴走…… 濡れ対策の落とし穴

 釣り場では水・汗・魚・氷と、常に濡れる場面が多い。普通のフェイスタオルではまったく足りなかった。おすすめは、セームタオル(吸水・速乾)と、着替えや目隠しにも使えるラップタオルの2種である。
濡れたものは分けて収納したい。ジップロックや防水袋があれば、スマホや貴重品も安心だ。夏場はスマホが高温になりやすいため、保冷バッグに入れておくと故障予防にもなる。

●必須アイテム⑥ ラップタオル/セームタオル

ラップタオル GREATCALL
水を被りやすい船上では吸水性が高く乾きやすい、また面積の広いラップタオルが1枚あると安心だ。

●必須アイテム⑦ ジップロック・防水袋+保冷バッグ

ジップロック フリーザーバッグ M×18枚 旭化成ホームプロダクツ
船での移動中は波飛沫を浴びやすい。濡らしたくないものをジッパー付きの袋に入れておくと濡れずに安心。スマホや財布、カギ類といった貴重品袋としてだけでなく、魚を持ち帰る際の入れ物としても重宝する。

濡らしたくないものはジッパー付きの袋に入れておくと安心

■「現金じゃなきゃ乗船できない!?」 釣り場で起こりがちなトラブル

 最近はキャッシュレスが世の中に浸透してきたが、釣り場や船宿では今もなお支払いは現金のみという場所が多い。筆者は日頃からキャッシュレス生活のため、初めて船宿を訪れた際に携帯電話とクレジットカードしか所持していなかった。釣りでは不可欠の氷や飲み物も買えず、挙げ句の果てには乗船料が払えない状況となり、友人にお金を借りる羽目になった。

 さらに100円や10円などの小銭が、製氷機や自販機でも必要になるので、お札だけでなく小銭も準備しておくことを忘れないようにしたい。

●必須アイテム⑧ 現金(小銭も必須)

友人に助けてもらいお会計。いざという時に現金は必須だ

●釣果より「快適さ」が一日を決める

 船釣りの成果は、釣果だけで決まるものではない。船酔い・日焼け・水濡れ・視界不良・支払不能―そんな小さなミスが積み重なると、楽しいはずのせっかくの釣りが一気につらい体験になる。

 ここで紹介した5つの対策と8アイテムは、どれも筆者のリアルな失敗体験から学んだものである。釣り道具の準備より先に、自分自身が快適に過ごせる装備を備えておくこと。それが、心から楽しい釣行への第一歩になる。釣りの楽しさは魚を釣ることだけではない。準備の質が、その一日を地獄にも天国にも変えてしまうのだ。