すっかり夏本番、厳しい暑さが続いていますね。渓流釣りシーズンもいよいよ佳境です。
この時期、山奥でイワナを狙った方が(比較的)涼しくて快適なのですが、里に近い渓で夏ヤマメやアマゴを狙うのも乙なもの。遠い思い出、川遊びに夢中だった少年時代を彷彿とさせてくれます。
筆者にとって初めてのエリアでの釣り。しかし、そこで夏の風物詩ともいえる“彼女”たちにすっかり気に入られ、しつこくまとわりつかれたのでした……。
■初めてのフィールドは楽しい!

土地勘がない場所で釣りをするのは不安な反面、ワクワクする高揚感があります。安全で満足のいく釣行のためには場所選びが重要なのはもちろんで、出発前に地形図を睨んでいる時間から釣りは始まっています。
今回訪れたのは富山県西部、呉西のとある渓です。東部エリアは何度も訪れているのですが、西側は初めてで何日も隙を見ては情報を集めていました。
前日の午後に現地に着き、宿のチェックインだけして川を見てまわります。そして当日になっても次から次へと気になる渓を見に車で行ったり来たり。持ち前の優柔不断さが出てしまっていますね……。
目星をつけた渓も一度上流へと向かいました。しかし、数日間雨が降っていないため、そして取水もされているために水量はめっきり減っています。下手に上流へ向かって渇水しているより、取水の戻し水が勢いよく入る下流の方がきっといい釣りができそうでした。
■暑い日本の夏にヤマメたちも下を向いている!?

朝9時、ジリジリと揚げ物を連想させるようなアブラゼミの声にけだるさを感じます。
気温はすでに32℃で、入渓しようと踏み込んだ河原の草いきれにむせ返りそうです。水温を測りがてら水に入ってようやくひと息つけました。しかし、日陰だというのに上半身からは汗が吹き出してきます。流れの温度は20℃を超えており、もはや渓流プールです。


暑さのせいでしょう、水面を流れるドライフライに反応するのは小さなヤマメたちばかりです。瀬では良型も何度か浮上してきましたが、フライを咥えることはありませんでした。