●トーミの頭から外輪山の稜線を辿り、黒斑山へ

トーミの頭から黒斑山へは、外輪山の稜線をたどる絶景の縦走路だ。振り返れば常に浅間山が視界に入り、そのスケールの大きさに圧倒される。また、これから進んでいく稜線も見ることができ、まさに浅間山をぐるりと周回するような形だ。
稜線の先には蛇骨岳(じゃこつだけ・2,366m)や仙人岳(せんにんだけ・2,320m)といった山々が連なるが、今回は第一外輪山最高峰である黒斑山をゴールとして進む。
やがて、見晴らしの良い黒斑山の頂に到着。山頂からの展望は圧巻だ。眼前には浅間山、そして北側には志賀高原方面の山々が広がる。晴れた日には遠く北アルプスの稜線まで見渡せる。
景色を堪能したら、帰路は来た道を戻るピストンルートだ。登りとはまた違った顔を見せる浅間山に目を向けながら、再びトーミの頭を経由し、約1時間半でビジターセンターへ戻る。登山道は適度なアップダウンがあるが整備されており、安心して歩ける。
●日本百名山「浅間山」! 活火山の息吹感じる外輪山登山
黒斑山から眺める、浅間山最高峰の釜山は、まさに「生きた山」そのものである。活火山の息吹を肌で感じられる稜線歩き、カルデラを縁取る地形美、そして雲の上に浮かぶような高度感。
だが、その中に凝縮されたスケールの大きさは、きっと貴重な体験となるだろう。「活火山と向き合う」という体験を通じて、自然の力と美しさに心を打たれる登山をぜひ味わってほしい。
