長野県と群馬県にまたがる浅間山外輪山の「黒斑山(くろふやま・標高2,404m)」は、花の百名山に選ばれている山だ。1年を通してたくさんの登山者が訪れる人気の山だが、毎年6月中旬から下旬には“アサマコザクラ”の愛称で親しまれているユキワリソウなどの花々や、緑に衣替えした浅間山を見に訪れる人が多い。
今回はアサマコザクラ群生地を経由して、黒斑山に登るコースの様子を紹介する。
■花を楽しみながら“アサマコザクラ”群生地を目指そう
アサマコザクラが咲くのは車坂峠(くるまざかとうげ)から黒斑山へ向かう途中の「草すべり」と呼ばれる場所だ。
登山口のある車坂峠までは上信越道・小諸ICから車で約30分、公共交通機関であれば北陸新幹線・佐久平駅からバスで約50分だ。
車坂峠から「表コース」で登っていき「草すべり」手前のピークである「トーミの頭(かしら)」までは約2.2km、1時間10分。道中では高山植物としておなじみのイワカガミやニリンソウなどの花が楽しめる。


「トーミの頭」から5分ほど進むと、黒斑山山頂と「草すべり」へのコースの分岐があるので「草すべり経由 湯の平」の看板に従って進む。分岐から約100m、標高で約20m下るとアサマコザクラの群生地がある。1cmほどのピンク色の花が咲いており、すぐに気が付くはずだ。登山道沿いにも咲いているので近くで観賞したり、写真も撮りやすい。
「草すべり」は傾斜がきつく道幅も狭いので、花に夢中になりすぎて転んだり、他の登山者の迷惑になったりしないように注意しよう。
