新潟県の苗場プリンスホテルでは、毎年6月に苗場スキー場山頂の筍山で「根曲がり竹」を収穫する宿泊プランを用意している。「山たけのこ採り体験宿泊プラン」というこの宿泊企画は、6月中に3回開催。その第1回目のプランをさっそく体験してきたぞ~!

■ホテルに前泊してたけのこ採りを体験

たけのこ採りのイベントの前日は苗場プリンスホテルに滞在しながら高原レジャーを満喫

 ホテル宿泊の「山たけのこ採り体験宿泊プラン」は、土曜にホテルに泊まり、日曜の朝から収穫イベントに参加するという内容。イベント自体は、地元の苗場観光協会が主催する「苗場山たけのこ山菜ウイーク」というもので、宿泊者もこのイベントに参加して根曲がり竹の収穫を体験できるのだ。

爽やかな高原ステイが味わえる苗場プリンスホテル
ゲレンデ山麓に用意されている「レインボースライダー」は子どもたちに大人気
和洋中のメニューが並んだバイキング料理。根曲がり竹もいろんな料理に使われている

 宿泊プランは夕食、朝食のほか、イベント当日の昼食もセット。土曜はスキー場の敷地内でアクティビティを楽しんだり、「HOSHIZORAゴンドラ」で山に上がって星空観賞をしたり、高原らしいレジャーを体験できる。夕食のバイキング料理には地元の旬の味覚がふんだんに盛り込まれ、根曲がり竹を使ったメニューも多い。自分が収穫したたけのこを調理するとき、「どのようなメニューで料理にアレンジすればいいのか」と役立ちそうだ。

苗場のグリーンシーズンのアクティビティ

■いざ!  たけのこ採りに出発

参加者はタオルとホイッスルがもらえる

 翌朝は朝食を済ませたら、汚れてもいい服装と歩きやすい靴、そして帽子を身につけ、軍手やたけのこを入れる袋も持参して、ばっちりの装備でたけのこ採りに出かける。

 まず、ホテルのロビーで受付を済ませると、参加者だとわかるリストバンドと、ホイッスルとイベント名が入ったタオルなども手渡される。このタオルは首に巻いたり汗をぬぐったり、たけのこ採りで何かと重宝した。ホイッスルは万が一、迷ったときなどに使う緊急用とのことなのでポケットに入れておく。

身支度ばっちりの参加者がゴンドラ乗り場に集まっている
新緑の山を抜けていくゴンドラ乗車の時間も楽しい体験だ

 そして、8時20分に苗場スキー場内の「プリンス第1ゴンドラ」に乗車。運行前からたくさんの人が乗り場に集まっており、長靴やヘルメットなど「手慣れているな」と感じる参加者も多かった。ゴンドラ山頂に着くいたら、あとは時間内まで自由にたけのこを収穫。筍山方面に上がっていく人や、ゲレンデの斜面に沿って下へを向かう人など、「こちらがよさそう」と思うポイントに人が散っていく。

笹原が広がる山頂部。ダケカンバの新芽が出たばかりの春らしい風景だ
雪が多いシーズンだったからか、あちこちに残雪が見られた
残雪をいただく平標山。苗場の近くに登山口もある

 イベント第1回目となる今回は、山の上より下の方がたけのこが生えていると聞いたので、少し斜面を下っていくことにした。草原の道を少し下ると、谷川連峰の西の稜線にあたる平標山(たいらっぴょうやま)が見えてきて、とても開放的だ。

■高原ならではの花や蝶にも出会える

花弁が濡れると透明になるサンカヨウ

 高原内をめぐっていると、あちこちに可憐な花が咲いている。とくにサンカヨウはいたるところで目にすることができ、これほど群生しているのはなかなか見られないかも。淡い紫色の花がかわいらしいスミレ、ピンクの花が目に鮮やかなショウジョウバカマなど、山を散策しているだけでも十分楽しい。

 花を探してヒラヒラと舞う蝶がいると思ったら、なんと、アサギマダラ!  春から夏にかけて北上するので移動中だったのだろうか。

足元にひっそりと咲くスミレも見逃せない
土手などの日影に咲いていたショウジョウバカマ
ラッキーなことにアサギマダラを発見!