子連れで楽しむファミリースキー&スノーボード情報サイト『ハピスノ』は、冬季にスキー場で開催している「雪上運動会」が人気イベントだったが、コロナ禍で休止を余儀なくされていた。そのイベントが2024ー25シーズンより、公益社団法人新潟県観光協会とのコラボによって、新潟県観光協会×ハピスノ「家族対抗! 雪上運動会」として復活した。

 会場となったのは新潟県津南町にある「ニュー・グリーンピア津南」。このスキー場で開催された雪上運動会の様子とともに、周辺にある「あてま高原リゾート ベルナティオ」(新潟県十日町市)にもちょっと寄り道して、冬季に登場する巨大な「スノーランド フォレストフェアリー」を体験してきた。これらの情報を合わせた体験レポートをたっぷり紹介していきたい。

■家族で楽しむ雪上運動会

開会式の挨拶とともに競技の説明をしていく『ハピスノ』編集長の竹川紀人さん

 新潟県観光協会×ハピスノ「家族対抗! 雪上運動会」の参加資格は5歳~小学生の子どもを含む家族。5歳~小学生の子どもが参加すれば、それ以外の年齢の子どもがいても参加可能だ。しかも、参加費が無料というからうれしい限り。

 2025年2月15日に「ニュー・グリーンピア津南」で開催されたイベントは青空の広がる穏やかな気候。会場はスキー場下の平坦な場所で、10時の競技開始時間が近づくと続々と子連れのファミリーが集まってきた。

 イベントの進行は『ハピスノ』編集長の竹川紀人さんが担当し、開会式の挨拶が終わったら、まずは全員で準備運動をスタート。普段体を動かしていないパパ・ママはウォーミングアップがとっても大切。「とくにパパはしっかりと体をほぐしておきましょうね」なんて、竹川さんのユーモアたっぷりのアナウンスとともにいよいよ雪上運動会がはじまった。

競技の開催時間は10時~11時30分。朝からたくさん体を動かすので準備運動でしっかり体をほぐしておく
復活した新潟県観光協会×ハピスノ「家族対抗! 雪上運動会」

■3つの競技を競い合う

ダイブしながらスノーフラッグの棒をゲットしにいく子どもたち

 行なわれた競技は3つ。雪上に立てた1本の棒を競争して取りにいくスノーフラッグ、子どもを乗せたチュービングを引っ張って、パパ・ママがパイロンをぐるっと回ってくるリレー、そして雪上綱引きだ。

 イベント参加の定員は15家族。スノーフラッグでは子どもの年齢層に合わせて2~4名ほどのチームに分けられ、寝転んだ状態から合図とともに雪上の棒を目指してダッシュ。平坦な場所、といっても実は少し傾斜があって、緩やかな坂道ではあるが雪の上を走ると足を取られて転んでしまったりする。棒をゲットするとポイントがもらえ、このポイントを家族で貯めていくのだ。

 競技は子どもの部、ママの部、パパの部とあり、子どもが勝つと「やったー!」と元気いっぱいに喜ぶし、大人も「よっしゃー!」と拳を上げて本気で競技を楽しんでいる。

ママも頑張って傾斜を駆け上がっていく
チュービングのリレーはかなり白熱。パイロンを折り返して子どもが乗ったチュービングがぐるぐる回る

 チュービングに子どもを乗せてリレーをする競技でも、また大人たちが斜面を駆け上がらなくてはいけない。最初にママがパイロンを回ってきたら、子どもを乗せ換えて次はパパの番。家族みんなで応援しながら、本気で喜び、悔しがり、さまざまな声援が雪上に湧き上がった。

 そして、3つ目の競技、雪上綱引きは、まず子どもが2チームに分かれて綱を引き合い、それぞれの親が斜面の下から走って綱引きのサポートにいくというもの。親子揃ってめいっぱい体を動かし、競技が終わるとへとへとになるけれど、みんな笑顔で「やりきった」という満足気の表情をしていた。

 ランチ休憩をはさんだ後、表彰式が行なわれ、その後は豪華景品をプレゼントされるジャンケン大会が開催された。新潟県観光協会×ハピスノ「家族対抗! 雪上運動会」は子どもの心と身体の成長、そして家族の絆を深めることを目的としたイベント。その目的の通り、雪上運動会を通して家族が団結し、元気に体を動かし、そして「雪で遊ぶのって楽しい!」と感じさせてくれたイベントだった。

■「ニュー・グリーンピア津南」も満喫

リゾートがゲレンデに直結している「ニュー・グリーンピア津南」

 会場となった「ニュー・グリーンピア津南」は、ホテルや温泉、スキー場をはじめとするさまざまなスポーツ施設を完備した一大リゾート。新潟県観光協会×ハピスノ「家族対抗! 雪上運動会」のイベントに合わせて泊まっていくファミリーもいる。

 リゾートのある津南町は雪が多い新潟県のなかでも豪雪地帯といわれるところで、とくに今シーズンは積雪が多く、周辺の道路は2階ほどの高さまで雪壁が出来上がっていた。これを見ただけでも子どもたちは「すげぇ~!」と感動。

 スキー場には、初級から上級まで幅広いレベルのコースが揃い、豪雪を実感できる非圧雪ゾーンもある。夏はキャンプ場や、サッカーグラウンド、テニスコートなどがオープンし、冬はその広い敷地をめぐるスノーラフティングが人気だ。

ランチはゲレンデ内のレストランで「タレカツ丼」を堪能

 ゲレンデ内の「レストハウス オリオン」では、津南名物の妻有ポークを使ったメニューなどが揃う。“奇跡の豚”と称されるこのブランド豚は、脂身の甘みが強いのが特徴。その妻有ポークを、甘辛いタレにくぐらせた新潟名物の「タレカツ丼」などで味わえる。

一つひとつのモチーフに意味があるという「つるし雛」

 ニュー・グリーンピア津南のホテルのロビーは広々とした空間で、目の前の大きなガラス窓からゲレンデを見渡せる。また、ロビーに飾られている巨大な「つるし雛」は「雪国越後三大つるし雛」の一つなのだとか。

 また、館内には温泉施設が2か所あり、東館7階はゲレンデ側もしくは反対の山側の景色が見られる展望露天風呂付き。日替わりで男女入れ替え制となっているので、夜と朝風呂を楽しめば両方の景色を堪能できる。そして、本館3階では開放感たっぷりの大浴場でくつろげる。

雪山にいながら海鮮もたっぷり味わえるメニュー充実のバイギング料理

 食事はバイキング式で、紅ズワイガニや南蛮エビなどの海の幸にはじまり、魚沼産コシヒカリやタレカツ、新潟郷土料理の笹寿司、つなぎに“ふのり”を使った苗場そば、魚沼産の甘酒のプリンなど土地の味覚も大充実。デザートコーナーには、子どもに人気のチョコレートファウンテンもあり、親子でわいわい楽しく食事を楽しめる。

施設が充実した「ニュー・グリーンピア津南」

■ランタンの打ち上げ体験も

願い事とともにイラストも添え、自分だけのランタンのできあがり

 ニュー・グリーンピア津南では、「つなんランタン打ち上げ体験」を3月31日まで毎日開催。当日の16時までホテルフロントで受け付けており、ペーパータイプのランタンとペンを受け取ったら、打ち上げの時間までにランタンに願い事を書いておく。日暮れに合わせて打ち上げるため、開始時刻は季節で変動するので受け付けの際に確認しておこう。また、ランタンの打ち上げは2名以上での利用となる。

ある程度ランタンをふくらませたら着火。さらに空気を充満させていく

 打ち上げ前にロビーに集まると、スタッフから打ち上げの仕方について説明がある。そして、屋外のスキー場ベースに出てランタンがふくらむように広げてセットしておくと、スタッフが点火燃料部分に火をつけてくれる。環境に配慮したランタンなのですべて自然に還る素材を使っているという。

手を離すとふわりとランタンが空に浮いた
ランタンに見とれているとみるみる上空へと飛んでいく

 カウントダウンがはじまったら合図とともにゆっくり手を離すと、願い事とともにランタンが浮かび上がる。やがてそれが小さくなって、ほんのりとした灯りが夜空を彩る風景がとっても幻想的だ。また、土曜日や祝日前日にはランタンの打ち上げとともに、冬花火も同時開催される。

冬の夜空を彩る「つなんランタン打ち上げ体験」