豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんのキャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、石井スポーツ ヨドバシ新宿西口店の栗山大輔さんに「常に携帯しておきたい“あったかグッズ”」をテーマに、おすすめアイテムを選んでいただきました。

■100年以上の歴史を持つ定番アイテム

 冬のアウトドアでは、重ね着をして暖かさを調節するのが基本になりますが、やはり直接体を温めるアイテムも欲しくなります。その代表的アイテムがカイロです。 使い捨てカイロを使っている人も多いと思いますが、登山やキャンプとなると物足りなく感じることがあるかもしれません。

 そこで、栗山さんがおすすめするのが「ハクキンカイロ」です。「コンパクトサイズなので、気軽に持ち運べます」(栗山さん)。いくつかのラインアップがありますが、「ハクキンカイロ スタンダード」と、「ハクキンカイロ ミニ」の2モデルに注目です。

右がスタンダードで、左がミニ。収納用の袋が付属する

 ハクキンカイロは100年以上の歴史を持つ定番アイテムで、携帯性のよさと温かさが長持ちするのがメリット。ベンジンを燃料とし、ライターなどを使って発熱させ、気化したベンジンとプラチナの接触作用によって温かくなるしくみになっています。

この先端部分をライターなどで発熱させる
付属のカップを使ってここに燃料(ベンジン)を入れる

■「スタンダード」は最大約24時間保温できる

 ハクキンカイロは保温時間がとても長いのが特徴で、「スタンダード」は約25ccの燃料で最大約24時間、「ミニ」は約18ccの燃料で最大18時間の保温が可能となっています。

 「ハクキンカイロは温度が高くなるので、マイナス15~20℃くらいの気温の中でも温かさをしっかり感じられます」と栗山さん。以前、使い捨てカイロを使っていて、あまり温かくならずに苦労したこともあるそうで、寒中のアウトドアでは必須と言えますね。

好みに合わせてサイズを選択しよう

 実際に登山をするときは、アウタージャケットのポケットに入れたり、ポシェットなどに入れて身につけておくのがおすすめとのこと。「ジャケットの上から手でグッと押さえると、温かさがじんわりと体に伝わってきます。ポシェットなら、手を入れればすぐに温められます」(栗山さん)