■神社に珍しいサプライズ

 ご利益は安産祈願、交通安全、学業成就、厄除開運だ。

とても珍しい建築方法で建てられた本殿。「二間社流造」という、柱と柱の間の数が必ず偶数になるように造られている

 そして、なにより、この神社には珍しいサプライズが。

 

 見よ……。あそこにいるのは、

鶏。
鶏!
鶏―――ッ!!

 そう、助松神社は、カラフルな鶏様がそらもう堂々と境内を歩き回っているのだ。

 フリーダム。なんとフリーダム! このままコケ―ッと鳥居をくぐり、北助松の街に飛び出していきそうなものだが、境内から出ることはないのだそうだ。

 天然記念物の、白い羽に赤いトサカが「小国(しょうこく)」、茶色い羽の「東天紅(とうてんこう)」が数羽いる。いやー、間近で見ると、鶏ってさすが恐竜の生き残りと言われるだけあるとしみじみ思う。トサカもしっぽも美しい。まさに神鶏様。

 なんたって鶏は縁起がいいのだ、日本の神話で「神様の使い」とされている。

天岩戸神話の天照大御神(春斎年昌画、明治22(1889)年)

 「天の岩戸」の前で鳴き、引きこもってしまった天照大神を迎えだして、闇から光を取り戻すきっかけも作った功労者、いや、功労鶏。朝一番に鳴くので、新しい幸運を呼ぶ生き物ともされている。すごいぞ鶏!

 けれど正直、こんなに間近で鶏を見るのって、小学校のいきもの係以来だ。けっこう怖い。しかし私は酉年。怖がるよりも敬いたいマジで(←Kinki Kidsの「愛されるより愛したい」の節でお願いします)。いい機会なので、ぜひ親交を深めたい。

 深めたい…… 気持ちはあれど、迫力に押されてしまう。距離を取りつつ、本殿に行きお参りをし、すぐ横にあるおみくじを見る。

楽しいおまけがつくおみくじが、3パターンもあって迷う!